強みを意識できていますか?
最近コンサルティングで感じることなのですが、外から見ると明らかな強みを、意外にも社内の人たちが高く評価していないという事例が少なくないことに気づかされました。
あくまで例えですが、トヨタ以外の大手自動車メーカーにとっての乗用車生産能力は、客観的に見ればどう見ても強みなのだろうと思います。同様にして業界第二位・第三位のバイクメーカーにとってバイクの製造能力も、明らかな強みであると区分して考えることに問題はないはずなのですが。
それを指摘された側の反応は、判で押したように「たしかにそれはそうなんですが・・。」というような反応を示されることが多いのです。察するところ、ナンバーワンではない、あるいはライバルに引けを取る部分がある、といった自己認識がそれを強みとすることを邪魔しているようなのです。
百歩譲ってその認識が正しいとするなら、世の中はナンバーワン企業ばかりになってしまっていたはずです。ナンバーワン企業には作れないクルマやバイクだってあるわけで、そうであればこそ複数の企業による競争があって、市場メカニズムはそうやって活性化されてきたわけです。
業界二位、三位企業にも、よく見れば強みと言える要素が必ず存在します。それは何なのか、そしてなぜなのか、突き詰めて考えるところに真の強みが見えて来るものです。戦略を考えるなら、まずは強みをしっかりと意識するところから。古今東西の鉄則として、ぜひ今一度深い洞察を試みていただきたいものだと思います。
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