強み作りに必要なこと
先日、とあるクライアントの経営者に直接話を聞く機会がありました。この会社は当社が得意とする「強み作り」に取り組んで着実な成果を挙げ、さらには人材獲得面でも「辞めない人財」の採用に大変積極的に取り組んでいて、当社が提供する「うま味」を十分に満喫されている会社です。1年ほど前の当社セミナーに経営者ご自身が参加されて、パッケージコンサルティングを受けた後に伴走形式でその実施を進めて来られ、ここに来て次々と実績が上がり出している会社でした。
そこで、そもそもなぜコンサルタントとして当社に依頼したのかについて尋ねてみたのですが、その答えとして返ってきたのが、
「ニシダ先生は現場のことをよくわかってくれると思ったから」というご回答をいただきました。
ちょっと意外だったのは、私自身が特に現場での経験を長く積んだわけではなく、技術屋でもなければ、ましてやまだ指導の対象となる工場を見た事もないセミナーの段階でそんなことを前面に押し出した説明などできているはずもなかったからです。
でも少し話を聞いてみると、「強み作り」に関する会社のニーズを拾いあげ、それが生きるような解決策を提示することについて、他ではあまり耳にしないくらい細かな目配りを感じさせる説明で、実際にコンサルティングを受けるとそれが実感できたということで、後は自身が頑張れば何とかなると思われたようです。その部分をご自身のコトバとして「現場のことをよくわかってくれる」と表現されたのでした。
私はこれを聞いて、この経営者こそ「経営力」のある御仁だと認識を新たにさせられた気がしました。
ほとんどの経営者は、自社が今「本当は何をすれば良いのか」について相応のイメージをお持ちです。ところが、経営資源の不足や知見・技術力の限界、バリューチェーンの制約などの阻害要因によってそれが達成できない、という場合が驚くほど多いのです。
そこで私が御手伝いしている内容はと言えば、パートナーシップを利用した新しい強み作りや今までの強みをブラッシュアップすることによって、その阻害要因を無力化するというだけのものなのですが、実際に取り組んでみるとさまざまな要因で進捗が停滞する場面も出てきたりします。
そのような場面で頼りになるのが「最後は自身が頑張る」といった割り切り、もしくはコンサルタントと経営者の立ち位置に関する明快な整理をつけることで、そこを堅持できればコンサルタントが提供する知恵の価値を二倍にも三倍にも増幅させることができるのです。
強み作りのエッセンスは、どこへ出しても間違いのない品質の方法論としてしっかりお届けしますので、それを受けて「後は自身が頑張る」経営力を存分に発揮頂きたいと思います。
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