加盟店、代理店にしかできない「利益を桁違いに上げ続けられる方法とは
「このままネット市場が拡大していったら、いつかチェーンビジネスの店舗は不要になるのでは?」
不安な声をあげられる社長がいらっしゃいました。
3月3日(木)の日経新聞にドコモ販売店100店閉鎖とあったからで、店舗を通さないオンライン契約が増えているからとのこと。なんでもオンライン化しつつある時代の流れをヒシヒシと感じます。
ある加盟店を何店か経営されている社長も
「これはフランチャイジー経営をしている身としてはキツイ現実ですね」
とおっしゃっています。
ところが同じ立場なのに全く逆の発言をされた社長がいらっしゃいます。
「よしよし、いいよ、全然OK」
「ドコモ以外のチェーンもどんどん縮小していってくれ」
「競争相手がいなくなるから大歓迎だ」
強気におっしゃる社長も数年前までは前者のお考えでした。
当時は
「伊東さん、加盟店経営はダメですよ。儲からない」
「だっていくら頑張ったって〇割もごっそり本部に持っていかれるんですよ」
「バカバカしい、頑張るほどムダ」
長年努力され続けてきたものの「いざ契約内容を見直してみたら呆れた」とのことです。
しかし私は
「〇〇社長、だからチャンスじゃないですか」
「加盟店、代理店契約の内容は誰がどう考えてつくりあげたのか? そこをよく見極められれば、利益を倍増できるルートはありますよ」
「それはどのチェーンビジネスの加盟店、代理店にも必ず存在しています」
チェーン本部はフランチャイズ事業や代理店事業を起ち上げる際に一番重要な本部ロイヤリティを設定するわけですが、どのチェーンも手探りや勘で設定しているわけではありません。
「加盟店、代理店はおそらくこのくらいの売上が見込めるから、チェーン本部が得られる利益はこのくらいだろう」
とある程度の着地地点を想定します。
そしてその時に参照する加盟店、代理店の数値は当然「平均値」です。
そしてこれも当たり前ですが、加盟店、代理店側は全てが平均点に近くなるわけではありません。
中には本部の想定よりも大きく上振れて、莫大な利益を上げ続ける店舗もあれば、逆に下振れが過ぎてやっていけるかいけないかのギリギリをさまよう店舗も発生してしまうことです。
この上振れでよくあるケースは「出店してみたら超好立地だった」
立地はどんな業界でも超重要です。
「想定以上に客数が多すぎて笑いが止まらんよ」
なんておっしゃる方も。
加盟店、代理店を経営されている方としては「我社もこうありたい」と思うものですが、これは狙ってできるものではありません。
生涯リクルーティングに身を投じてきた方でも「ふたを開けてみたらびっくり」はよくあることで、かなり運要素も関わってくる世界です。
だからといって運よく立地に恵まれた経営者がそれに甘え続けていてもいずれは「あの企業はかなり景気が良いらしいぞ」という噂が漏れだし、それをどこからか嗅ぎ付けたライバル企業は「好立地を我が物に」と次々に周りに参入してきますでしょうし、行政も「都市計画の一環で〇〇地域は〇年後にはこうしていきます」と宣言し、店舗を迂回されるバイパスができたり、巨大ショッピングモールが隣接されるかもしれません。
私は今まで
「最悪ですよ、今まで儲かってたのに一転しました」
「売上は〇%も落ちちゃいましたよ」
などのお嘆きを何度もお聞きしてきました。
とはいえ、それまではきっちり儲けられますから経営者には運も欲しいところですが、やはり誰もがお求めになるのは「運に頼らず自らの手腕で結果を出し続けられる方法でしょう。
ではそう考えた時、立地面以外に大きく儲け続ける方法には何があるのか?
それはマネジメント面です。
チェーン本部はもちろん加盟店が得られるであろう利益率の想定も計算済みです。
「日販〇万だったら人件費はこれだけかかるだろう」
「ということは利益はこのくらいだからロイヤリティーは・・・」
まさにここがねらい目です。
チェーン本部はほぼ100%、店舗規模に合わせた社員、スタッフの人数も想定していますから、加盟店のマネジメント面が本部の想定以上に優れていればいるほど日々、大きな利益を生み出し続けられるわけです。
しかも
「御社は儲け過ぎてますから、やっぱロイヤリティー上げますね」
とはならないオマケつき。
チェーンへの加盟、代理店経営は※符号契約ばかりが多い為、よほどのことが無ければ途中変更などあり得ません。
※ふごう‐けいやく【付合契約】契約当事者の一方によってあらかじめ約款が定められ、他方はそれ以外に契約内容を選択する自由をもたない契約。 保険契約、電気・ガスの供給契約など。 付従契約。)
更に更にマネジメント面が突出していて利益率が高いということは真似をされない点もメリットです。
なぜなら形ある、目に見える仕組みではなく目に見えず、経営者の頭の中にある戦略だから。
「なぜあの店舗だけモデル店のように素晴らしい運営をしてて、しかも高い利益を出し続けられているんだ?」
いくら本部やライバル店がその正体を突き止めたくてもそうそう手に入れる事ができないのです。
つまりずっと独壇場でいられるということです。
一見、あれもこれも自由度が制限されたどうしようもない環境は、実はじっくり研究、分析してみると誰も気が付かなかった勝利への道筋が見えてくるものです。
いかに誰もが発見できなかった道を切り開いて自社だけを導いていけるのか?
圧倒的利益を生み出し続けられる企業は他社よりもそこにエネルギーを注いでいます。
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