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テレワーク時の「ストレスケア」と「部下指導」の留意点

SPECIAL

業績を伸ばす、アクティブメンタル体制コンサルタント

株式会社ココティアコンサルティング

代表取締役 

これまで2,500件以上の労働者のメンタルヘルス相談を受け、対応・解決してきたスペシャリスト。独自の「アクティブメンタル」体制構築で、多くの企業を支援する専門コンサルタント。中小企業が業績を上げ、持続的に成長、繁栄していくために必要な、社員が心身共に健康でイキイキ仕事に熱中し、能力を最大限に発揮できる職場環境を作りあげるオリジナルプログラムとして、いま大きな注目を浴びている。

先日、「テレワーク時の指導や育成をどうしたらよいのか。」「社員の在宅勤務時のストレスケアには何をすべきなのか。」というご相談を受けました。

昨年より、会社の規模に関わらずテレワークの導入が進みました。が、これは十分な社内検討やトライアルを踏んだ上での導入ではなく、新型コロナウィルス感染予防として、ほぼ何の準備もないままの導入となった企業が多かったのは言うまでもありません。

そのテレワークを手探り状態の中で1年近く実践する中で、今、あらためて課題となっているのが、まさに最近相談を受けた「部下指導」と「ストレスケア」なのです。

 

孤独や不安に対する対処法

ストレスケア、つまりメンタルヘルスのセルフケアに関しては、テレワークであろうがなかろうが基本は変わりません。ストレスの原因となるストレッサーに対して、しっかりとしたストレス対処法を実践していくことに他なりません。

ですが、テレワーク時に感じやすい「孤独」や「不安」にどう対処すべきなのか。これは事前に社員で共有しておくべきなのです。

孤独を感じないよう単身者に対してはより一層頻繁なコミュニケーションを取るべきですし、不安にならないよう、会社の方針や考えなどもこまめに伝える必要があります。将来に対する漠然とした不安を抱える社員に対しては、早めに専門家につなげることも目が届きにくいテレワークだからこそ重要となります。

また、このご時世、オンライン研修も増えてきていますので、テレワークだからこそ感じやすいストレスへの対処法についてはあらためて学ぶことをお勧めします。

 

テレワーク時のラインケア

ラインによるケア(管理職による部下へのケア)については、テレワークになったことで生じる一番の問題点は、部下の様子が見えにくい、わかりにくいということでしょう。実際に会う頻度が減ったことにより情報が入らなくなったことで、これまでとは違う部下の様子に気づくことが難しいということです。

情報が入らなくなったのであれば、情報を自ら得に行くことが必要ということです。つまり、管理職側から積極的に部下の状況について聞き取るというアクションを取るべきなのです。

当社では定期的な面談を実施することをお勧めしています。こまめに週1回、5-10分で良いので部下への聞き取りを行うのです。その際、「何を聞き取るのか」は各管理職に任せるのではなく、社内で統一の書式を使うと良いでしょう。

例えば、
仕事上、個人で困っていること、不満・不安に感じていること
仕事上、チームで困っていること、不満・不安に感じていること
プライベートで困っていること、不満・不安に感じていること
などは必須項目です。

聞き取りのモレが出ないだけではなく、前回の時と今の様子がどのように違うのかという情報が時系列で耳に入ることで、早期発見、早期対処につながるからです。

 

テレワーク時の部下指導

部下指導についても、基本はテレワークであろうがなかろうが変わりはないのですが、テレワークにおいてはリアルで会っていないという状況下で、言葉や文字だけでコミュニケーションを取る際の留意点に気づいているかどうかが重要なのです。

伝わりにくいことを念頭に置いていなければなりません。特に、メールやチャットなど文字だけのやりとりの場合、リアルで会う頻度が少ないのですから、部下はちょっとした言葉の使い方や表現に、ひっかかってしまうこともあります。例えば、ネガティブなことを伝える時。これは素早く簡潔に伝えましょう。

 

最も重要なのはルールづくり

このようなハウツウは、今やネットを検索すれば様々な専門家がコラム等で紹介しています。が、実は最も重要なのは、上記のような「部下指導」のやりとりを社内でルール化しておくということなのです。

というのも、個々の管理職に任せていては、もとからコミュニケーションが上手な人は特に問題になりませんが、逆にそうではない人はオンラインになることで、ますます部下との信頼関係の構築や部下指導が難しくなってしまうからです。

つまり、出来る人と出来ない人の差が開いてしまうのです。だからこそ、ハウツウを学ぶことだけではなく、ルール化、仕組み化しておくことが必要なのです。

 

今後ますますテレワークという働き方が増えるでしょう。テレワークにおけるストレスケアや部下指導の難しさに気づき、社内ルール化、仕組み化することにいち早く取り組むことを強くお勧めします。

 

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