環境適応社員を見つけ出そう
「2021年、まだどのように経営をしていけばよいのかわかっていません。今年はどのような計画を立てたらよいでしょうか?」
この悩みはすべての経営者の共通の悩みでしょう。特に、売り上げが下がっている業界の経営者には大きな問題でしょう。
ところが、ある原則を思い出してもらえれば打つ手はあります。それは組織原則2:6:2です。
私は44年前、町の小さな魚屋に入社しました。やる気のある人はあまりいない会社でしたが、組織原則2:6:2はありました。つまり、比較して優秀な人が2割、まあまあの人が6割、これからだという人が2割です。
この会社は16年後に売り上げが55倍超の年商167億円の会社になりましたが、実はこのときも組織原則2:6:2がありました。どんな売上規模でも、どんな経営状態でも、どんな経営環境の変化があってもこの組織原則2:6:2は存在しているのです。
それであれば経営者は、成果の低い下の2割の社員に悩むよりも、成果を上げている上位の2割の社員が、どのようなことをやっているのかを調べることです。間違いなくそこに今後の企業の成長の方向性があります。
優秀な社員は「環境適応社員」と私は名付けています。つまり、そのときの環境に合わせて仕事を変え、成果を上げていく社員です。この社員のやっていることをすべての社員に共有化すれば、基本的にこの社員と同じような高い成果を上げることができます。
仮にこの優秀な社員が前年対比90%だとしても、会社全体の業績を向上させる可能性はあります。なぜなら、このとき会社全体の業績が前年対比80%だとすれば、中には70%の社員もいます。前年対比70%の社員が、前年対比90%の社員のやり方を学んで実行したら、同じような成果が上がります。この70%の社員が90%になったときに発言することは次の通りです。
「こんな環境でもやることをやれば成果を上げることができる」
「どんな環境でも成果を上げることができる」と成果の低い社員が思ったのです。そして一方では成果を上げている上位の2割の社員は自分のやっていることに間違いがないことが他の社員が成果を上げたことによって確実になり、「では、もう少しこんな工夫をしたらどうだろう?」と新たなアイデアが生まれてきます。そして上位の2割の社員はまたそこに挑戦をし、今まで以上の成果を上げることになります。
経営環境が厳しいときには何をやってもダメという諦めのムードが社内に生まれるでしょう。その中でも何かちょっとした工夫改善により、成果が上がることを社員が知れば、それは次の行動を起こす大きな原動力となります。
「業績が厳しい」は社員の成果の平均値を見たときの経営者の思いです。そこを見るのでなく、高い成果を上げている社員がいることをもう一度確認して頂きたいと思います。
同じ業界であれば、この確認をした会社がその業界で最も早く業績を回復することになるでしょう。今すぐその高い成果を上げている社員が何をしているかを調べて頂いて、全社員を元気にしてください。
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