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感覚的経営か、論理的経営か

SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所

代表取締役 

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

「今まで感覚だけに頼ってやってきましたから…」―――過去に当社にご相談に来られた社長の言葉です。

会社がある水準で伸び悩み、これから新しい手を考えていきたいが、いままで感覚的にやってきたので難しいことは考えられない…とのこと。

成功した経営者もよく取材などで「自分の直感だけを頼りにやってきた。」といったことをコメントしていることがありますが、それって本当なのでしょうか?

これは結論から言うと、感覚だけに頼って成功できる人など極々一部の天才だけです。スティーブ・ジョブスら、大きな成功を収めた経営者が「考えるな、感じろ」と言ったりしていますが、これは「思考を尽くした先にたどりつく感性」を大切にしろということです。アップルの経営陣がまったく考えずに経営をして世界一になれたはずがありません。

「直感経営」という言い方をすればカッコいいですが、本当に文字通り何も考えないで意思決定をしていたのでは、それは単に「あてずっぽう経営」です。そんな場当たり的な経営では結局景気のいいときしか持ちませんから、十年前後のサイクルで必ず訪れる景気の落ち込みに耐え切れずに倒産してしまうという企業が後を絶たないわけです。

では、論理的に考えれば経営はうまくいくのかというと、これも違います。ロジックを積み上げて論理的に導き出した答えというのは、あてずっぽうに決めたものよりは「まとも」に見えますが、それは「他の多くの経営者もたどりつく、もっともらしい答え」ということになります。

こういった優等生的な答えというのは、高度成長期の「大きな物語の時代」においては有効でした。世の中のニーズが画一的、つまり多くの人が同じものを求めていたので、企業側もまともなことをやっていれば選ばれた時代です。

しかし、いまのようなニーズが多様化、細分化した「小さな物語の時代」においては、「よくあること」をやっていたのではすぐに競争に巻き込まれます。もはや優等生が結果を出す時代ではなくなったということです。

いまの時代にビジネスで結果を出すためには、論理と感性の両方を際立たせることが必要です。つまり、いかに人が思いつかない「まともでない」切り口を見出す感性、そしてそれこそが実はこれから時代の「新しいまとも」であると買い手に腹落ちさせることができる論理、この両方を駆使しないと、他社と差別化することはできないということです。

ではなぜそういった「新たな切り口」を経営者が見出すことが難しいのか。それは、経営者がこれまでの業界や自社の常識(コード)に縛られているからです。いくら思考を尽くしても、いくらひらめきを求めても、自分自身が古いコードにまみれていたのでは、他社を出し抜く新しい切り口など降りてくるはずもありません。

私がよく「マーケティングなど学んでも結果は出ない」と申し上げていることも同じことです。いくら「いま一番使われているマーケティング手法」を学んでも、それに乗せて届けるメッセージがコードの範疇であれば、どれだけリーチが増えたとしても結果にはまったくつながらない(閲覧されても申し込みにならない)ことになります。

では、どうすれば差別化された切り口を見出すことができるのか。これにはやはり、いままで自分自身が見えていなかった世界観、そしていままで持っていなかった思考法・思考パターン、その両方を仕入れることです。

アイデア(結果)で差別化するためには、そのもととなる発想の源泉(出発点)と、そこからアイデアを導き出す思考法(プロセス)、その両方から変えていく必要があります。

当社の「特注キラーサービス構築コンサルティング」も、このような考え方のもとに設計されています。つまり、他社とは違う切り口である特注対応、イレギュラー対応をどうやって仕組み(論理)で構築するか、そのための新しい考え方、思考法をお伝えし、事業の新たな柱を組み立てていきます。

多くの他社もやっていることを営業やマーケティングをつかって正攻法で競争する時代はとっくに終わっています。いくら「いい商品、いいサービス」を提供したところで選ばれません。世の中で言われている「まとも」を捨て、自らのコードを捨て、感性と論理の交差する独自の切り口を打ち出していきましょう。

 

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