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一発屋で終わらない企業が抑えているポイント

SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー

代表取締役 

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタント。特に技術系のメーカー企業や、特殊な加工、取り扱い品、異色サービスなどを手掛けている企業の販売戦略の再設計、大きく売れるようにする仕組みづくりに定評。

「この調子で売上が伸び続ければ良いのですが…まだ現実が信じられrなくて怖いんですよ」 

先日、定例のコンサルティングが終了した後、社長さんと一杯飲みに行った時にもポツリと胸の内を教えてくれました。

コンサルティングの中で、これまでズレていたチャンネルを戻し、今は業績絶好調! 新しく見直したホームページからは、大型案件まで舞い込んできて、組織拡張まで考える必要ができてしまいたよ…と、嬉しい悲鳴まであげるまで成長してきました。

人材は、新卒がいいか、中途がいいか。

生産現場が手狭になるので、移転するか、別棟を借りるか。 

考えることは山積みです。

このような状況になると社員は無条件にワクワクしてくるものです。 

しかし、社長業は諸手を挙げて喜んでばかりはいられません。

組織拡張は、固定費増を招き、損益分岐点を引き上げてしまうからです。 

同社は、日本で唯一無二の技術を持つ企業なので、一度受注してしまえば、そうそう浮気はされないでしょう。

安定売上に育つのは、高い確率で期待できます。 

うまく行けば現状の2倍、3倍。

取引先の業容が拡大すれば、さらに倍増するのは事業構造上間違いありません。 

長期間、業績低迷に悩んでいたようですが、技術の蓄積淡々と行い、人事を尽くして天命を待っていた社長ですから、ようやくこの時がきた!と言う感じです。 

客観的に見れば、損益分岐点が多少上がっても、全く問題ないでしょう。 

ところが、過去の大不況期にバッタと受注が止まった経験をお持ちの社長は、慎重です。

どうしても過去の悪夢が蘇ってしまうからです。 

しかも、同社の場合は、上記の大型受注が確定すると、さらなる新規開拓に精を出す必要が出てきます。

大口取引先が出現し、売上比率の寡占化が高まると経営リスクが高まるからです。 

  • 取引が長期化する中でコストダウンを求められ、利益率が逓減していく可能性が高まったり
  • 突然の取引停止で、肥大化した固定費を賄えなくなったり。 

大口取引先の出現は、一瞬は嬉しい取引のように見えますが、実は危機の始まりとも言えます。 

「勝って兜の緒を締めよ」とは、まさにこのような状況です。 

したがって寡占化しつつある取引先の売上比率を下げるためには、さらなる新規開拓が必要です。

そのための投資も必要になりますから、ますます経営リスクは高まってきます。 

それでも、私は安心して見ています。 

なぜなら、同社は、自社が有利に戦える市場でしっかりと勝負ができているからです。 

ここがジャストアイディアでヒット商品を当てた一発屋企業との大きな違いです。 

自社が有利に戦える市場とは、「自社の(蓄積してきた)強みが活かせること」「顧客の欲求が浮き彫りにできること」さらに「時代が背中を押してくれること」、この3つの条件が重なり合うことで生まれてきます。 

逆説的に言えば、この3つの条件が2、3年のスパンで見通せれば間違いなく事業として成長させることができます。 

波及営業を事業の成長エンジンとしてご利用頂き5〜6年目経っても、その勢いを失っていない企業の共通点は、皆この3つの条件が強く美しく結びついています。 

だから、私は冒頭の社長にも申し上げました。 

「もう悪夢はきません。社長は、自社に有利な市場を築き上げたのでアクセル全開で参りましょう!」と。 

私の経験上、今の気持ちを持ち続ければ間違いなく事業は倍、倍単位で増加します。

ぜひ頑張ってください!! 

ちなみに御社は、自社に有利な市場で闘っていますでしょうか。

 

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