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なぜ今特注ビジネスが求められているのか

SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所

代表取締役 

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

世の中、カスタマイズ商品真っ盛りです。自分好みに仕様を選んでオーダーできる商品やサービスが非常に増えました。

例えば、従来は敷居の高かったスーツのオーダーも今や気軽に、そして非常に安く頼むことができます。FABRIC TOKYOの店舗は商品の陳列も販売もない「売らないお店」。採寸はお店で、注文はwebでというシステム。これまで既成品を大量に売ってきたユニクロでも今ウケているのはジャケットのパターンオーダーです。

カスタマイズの浸透はファッション業界だけではありません。例えばパソコンなどもweb上で簡単に自分仕様にしてオーダーでき、もう既存の型番で選ぶということではなくなってきました。プリントパックなどのネット印刷でも様々な追加工が簡単に選べるようになっています。

元々アメリカでは以前からカスタマイズが盛んでした。ステーキハウスなどでは焼き加減だけでなく、トッピング、ドレッシングの種類やかけ方などなど、様々な特別注文がなされていましたし、ハンバーガーチェーンでも裏メニューが盛んです。スタバもカスタマイズが当たり前。他にも、完全カスタマイズのシリアルバーをつくれるYouBarや、自分で宝石のデザインをカスタマイズできるブルーナイルなどなど…。

ニーズが多様化する「小さな物語の時代」と言われる現代において、売り手発想のお仕着せで既製品をあの手この手で販売する発想はもう通じなくなってきています。

お仕着せといえば紳士服チェーン店のスーツ販売の低迷がニュースでも伝えられていますが、これは構造的な問題です。クールビズの要因もありますが、そもそもどこへ買いに行っても同じような商品を販売店にずらーっと並べ、2着でいくらだ、半額セールだとやったところでもはや売れる時代ではないということです。

カスタマイズ需要の高まりが示すように、今後はB to CであろうがB to Bであろうが「買い手の特別なニーズを喚起する」という発想、つまり「特注ビジネス」の要素がビジネスを展開する上で不可欠な時代になっていきます。

当社では「かゆいところに手が届く特注ビジネスは宝の山!」とつねづねお伝えしてきましたが、この表現はもはや正確ではなく、「特注ビジネスにしか宝は残っていない」と言った方が今の状況を正しく表しているとも言えます。

私(当社)のニーズに合わせてくれる…

不便、手間と思っていたことを解消してくれる…

今までになかった絶妙な選択肢を示してくれる…

そういった、いい意味で「買い手の期待を裏切る」対応が求められているのです。

もちろん、顧客の要求を無限に聞いて対応したのではコスト高になり儲かりません。どこまでも相手に合わせているようでいて、実は提供する仕組みは標準化されており、「外から見たらイレギュラー、中から見たらレギュラー」という状態にすることが特注ビジネス儲けるための絶対条件ですが、その話はまた別稿にて。

「安くていいもの」ではもはや売れない。

「高くていいもの」ではニッチに留まりビジネスは拡がらない。

つまり、ただ「いいもの」を提供しても駄目な時代です。

いまや「いいもの」を提供するのはあたり前。求められているのは「いい」ではなく「変」、つまりユニークであることが価値であり、利益を生み出す源泉ということです。

戦後の高度成長期は皆と同じものでも「いいもの」を世に出せば売れた時代でした。この過去の成功体験、そして元をたどれば「皆と同じであること」を強制する学校教育が、日本人一人一人がユニークな存在であることを阻害してきています。

しかし、そんな「大きな物語の時代」は終焉しているのです。「皆と同じ」という状態からは全力で脱却していかなければ業界全体で共倒れです。

着物業界、スーツ業界、スキー業界、ゴルフ業界、印刷業界…、コスパの悪い業界はどんどん縮小しています。次の筆頭は自動車業界でしょうか。いえ、これはどの業界という問題ではなく、「業界」という括りに染まること自体が衰退への道です。

人は事実を自分の都合のいいようにねじ曲げて解釈する生き物です。いま自分たちがやっていることがこれからもずっと価値があると思いたい。自動車のマフラーをつくっている会社の将来は疑問に思えても、自分たちの商売は大丈夫だろうと思ってしまうものだったりします。

結論、自分たちがいま現在提供している商品やサービスが「いつまで続くか」を憂うのではなく、常に顧客の期待をいい意味で裏切るような発想を持ち、ユニークな商品・サービスを生み出していくこと、そしてそれを継続して実施できる仕組みを自社に組み込むことが求められているのです。

業界という大きな船に乗っている発想を捨てましょう。そんな船はもう存在しません。

たった一度きりの人生、本当のところは皆と同じなんてつまらないと、誰もが思っているはずです。まして経営者であれば、人と同じなんてやってられないのではないでしょうか。そしてその「人と違う」ということがこの資本主義社会で生き残る原理原則なのです。

自らの存在価値を世に問うべく、独自の方向性を打ち出す。これが経営者の仕事です。そしてその役割がいま何よりも求められています。

This is us!  これが私たちだ! と旗を高らかに掲げ、とんがった経営を世に示していきましょう。

次は御社の番です!

 

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