知財活動の根を張る~仕組みを定着させるための期間
「後藤さん、特許出願をした時点で審査は進むものだと思っていました。後藤さんに電話してよかったです。すぐに審査請求をしてください。」
これは、あるお客様に別件で電話をし話をした際に、そのお客様が仰った言葉です。
そのお客様には以前、半年だけ知財戦略構築の支援をさせていただいたことがあり、その後1件特許出願の代理をさせていただいたのですが、特許は審査請求をしないと審査が進まないことをご理解いただいていなかったことが上述の言葉で明白になりました。
上述のことは何を物語っているかというと、半年という短期間で、知財戦略の構築と
それを実行できるノウハウの構築は無理であるということです。
もし知財活動の中で、特許出願から特許化に至る流れを理解し、審査を受けるために
どのような行動を起こせばいいかが(社長でなくても社内の仕組として)定着出来ていれば、上記のような言葉を発することはなかったはずです。
私の支援メニューでは、知財活動を社内に定着させるためのプログラムは最低2年かけることにしています。
なぜかというと、知的財産の活用といういわば特殊な領域の業務を理解し、社内の商品開発やライセンス活動の中で知財活動をリンクさせて行動するには、2年間かけて定着させないと一度学習したことでも忘れてしまうからであり、たとえ社長が忘れていても、担当者が気付いて社長に報告と提案をし、早期に特許化するシステムを社内に構築するには、2年間という期間が最低必要だからなのです。
正直、上記の会社は今後も商品開発を行い続けていく上で、非常にもったいないことをしています。すぐに成果が出なくても、もし知財活用が自社の事業発展の中で必要と考えられるのなら、時間をかけて土台を作り、仕組を創ることが大切なのです。
基礎さえしっかりできれば、定着はできます。
社内に、知財活用の根を張ってください!
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