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目的と目標と仮説はワンセットで運用する

SPECIAL

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社

代表取締役 

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。

目的と目標と仮説はワンセットで運用する

藤井聡太四段の公式戦29連勝に羽生善治さんの永世七冠達成、はたまた引退されたひふみんこと加藤一二三さんのご活躍など、昨年は例年になく、将棋が話題になりました。

将棋の場合、プロになると、100手先を読んで駒を動かすとも言われています。しかし、実際には対戦相手のあることなので、こちらの指し手に対して、相手がどういう手を打ってくるかで、局面は大きく変わってきます。この点、最近の若手棋士はコンピューター相手に練習を積み、様々なシミュレーションを行っているので、上達のスピードが以前よりも格段に早くなっている模様です。

ビジネスの世界においても、AIの発達により、大量のデータを瞬時に分析し、一定の予測をすることは、以前よりもかなり容易にできるようになりました。しかしながら、コンピューターがはじきだした結果をどう活かすかはあくまで人の判断と行動にかかっています

売上を今の2倍にしたいのか。

利益率を5%改善したいのか。

経費を1割カットしたいのか。

従来はシミュレーションを作るプロセスで、かなりの時間と労力がかかっていました。けれども、これからはデータをきちんと整備すれば、どこの数字をどういじれば、目標の数字になるのかは、比較的簡単に出せるようになります。

したがって、データを整備すること以外に、これからより大切になるのは、目的と目標を目指す道筋をハッキリ定めることです。

なぜ、売上を2倍に増やしたいのか、その目的がハッキリしないとなかなか社員は動きません。

先日もクライアントさんとのミーティングの際、「『給料を今の5倍にします』と言われたら、どう思いますか?」という質問をしたところ、5人中5人が「嬉しいけれど、今より余計に働かされるのでは・・・」と回答されていました。以前と違って、業績や給料が上がることを単純に、前向きに捉えるということではなくなっているのを感じます。

また、利益率5%改善という目標が定まっていても、それに向けての具体策が社内で共有されていないと、「たまたま大口案件が決まったので達成できた」とか、「思っていたより原材料費が高くついたので、ダメだった」というように、結果が偶然に左右され、再現性がなくなります。

年初にいろいろな目標を決められた経営者も多いかと思います。

目標を決める前には、まず「何のために」という目的をハッキリさせること。そして、目標を決めたら、「こうすれば、この目標は達成できる」という仮説を少なくとも一つは立てることがポイント。

目標の前に目的あり、目標の後に仮説あり。そして、あとはひたすら実践あるのみ。

新しい年が始まって1ヵ月弱になりますが、決めた目標に向けて順調に進んでいるか、少し時間を取って振り返ってみましょう。

 

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