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小さなルールを守る店舗が繁盛する理由

SPECIAL

社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

このコラムでも何回も申し上げていますが、最近の人手不足は店舗ビジネス経営者(私も含めて)に対して容赦なく、攻撃の手をゆるめません。

ボーっとしていたら、ただでさえ少ない新規人財はどんどん競合他社に流れていきます。

また、自社の社員も下手をすると条件がより良い会社にいきなり鞍替えする恐れがあります。

今は完全な売り手市場ですから、条件の良い職場が増え、特に店舗ビジネスでは求職者側が選び放題となっているのです。

求人誌や求人サイトを確認してみてください。

驚くべき数の求人情報が掲載され、時給もこの23年でかなり上がってきています。

この状況がずっと続くことはないですが、厳しい環境を少しでも早く改善しないと最悪の場合、廃業という選択肢を取らざるを得ない店舗も少なくありません。

こういった状況の店舗ビジネス経営者に私がまずお伝えするのは、今いるスタッフを大事にしてください、ということです。

これは人手不足でなかったとしても常に言えることであり、現状ではさらに気を付けなければならないこととなります。

店舗ビジネスは人財がすべてといっても過言ではありません。

何年もかけて育てたスタッフが急に退職してしまうと、特に今の状況では店舗が回らなくなります。

そうならないためにも、スタッフとの信頼関係が重要となります。

信頼関係を深め、より強固にするには前回のコラムでもお伝えしたようにまずは経営者や店長が率先し、徹底した「有言実行」を行う必要があります。

要は言ったことは必ずやる、ということです。

そしてその次に、「ルール遵守」が必要となります。

この「ルール遵守」は大きいところから言えば法律も入ります。コンプライアンスともいいますね。

法律に関しては前提として守るべきものであり、ここが出来ていないような企業は即刻退場すべきでしょう。

ここで私が言いたいのは、もっと身近な社内の規則でありそのルールを守るということです。

経営者や店長として、社内のルールを徹底して遵守することが信頼関係の土台になります。

社内のルールは、例えば就業規則もありますね。

それ以外にも会社ごとに細かな仕事上の取り決めがあると思います。

そういった社内のルールは基本的に経営者側がつくったものがほとんどとなります。

当たり前ですが、つくった当の本人がそのルールを守ってなければ、いずれ誰も守らなくなり、そのルールは形骸化します。

徐々に社内の空気は乱れ、さまざまなルールが破られることとなります。

そしてその乱れは確実に業績に悪影響を及ぼします。

私が今までに見てきた店舗でも、例えば出勤時間や提出期限など簡単なルールを守らないことから始まり、ダムが決壊するかの如く最終的に店舗が撤退に追い込まれる事態は山ほどあります。

特にルールも作らず、ゆるくやっているような店舗はまず繁盛しません。

信頼関係を築くには、ある程度の緊張感が必要です。

常に張り詰めた緊張感を持つことはありませんが、ルールという一線を越えないように、経営者や店長は細心の注意を払いながら仕事をする“義務”があります。

経営者や店長と言った役職にはある程度の“権限”があります。その権限には必ず“義務”がセットになっています。

そのバランスが崩れたとき、信頼関係も同時に崩壊するのです。

スタッフは上司のことをよく見ています。

特に小さなルールを平気で破るような行為は何も言わないですが、彼らは気づいています。

経営者、店長は誰も見ていなくても会社のルールをしっかりと遵守するようにしてください。

その積み重ねが店舗の、会社の繁盛につながるのです。

 

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