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SWOT分析と比較して企業資産の価値を考える―相対評価ではない世界を深く考察してみる―  

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

マーケティングの古典的な手法にSWOT分析」という分析法があります。これは企業の持つ強み、弱み、企業を取り巻く機会(追い風)脅威(向かい風)といった4項目をマトリクスとして分析するものです。経営者であれば一度は目にしたことがあるか、これを使って自社分析をしたことがあるのではないでしょうか。

SWOT分析は、企業の現状や進むべき方向性などをマーケティング的に掴むために昔から採用されてきました。例えば自社の持つ「強み」は何か「弱み」は何か、ということを分析することによって、今後の方向性を決定するための指標にしようというものです。

この「強み」や「弱み」というのは、必ず「何かと比べて」という考え方から入るために、結果は相対的な評価ということになります。或いは、かなり主観的な評価でもあります。

例えば、飲食業の場合「うちの強みは何といっても『味』だ。味に関しては他に負けない自信がある。」と言ってもそれかなり主観的なものであり、そもそも自分で決めるものではありません。事業上の評価ということになればなおさらそうです。

また例えば「うちの弱みは『人』だ。とにかくいい人材が集まらない。」と言っても、それは大企業と比較したらそうかも知れないけれど、地元としては精いっぱいの人材なのかも知れません。どこと比較するかによってかなりのブレが出てくることになります。

つまりなにが言いたいかといえば、比較という相対的な指標や主観的な判断基準を持ち込んだSWOT分析」に対して私はかなり懐疑的である、ということなのです。

とはいっても、これまでお客さんに自社について分析してもらうときに、そこそこ使わせてもらったことも確かです。SWOT分析」は自社分析のほんの入口のところで、こういったことに慣れていない社長さんの頭の中を整理してもらうにはちょうどいい手法なのです。

そういう意味では懐疑的とはいっても「SWOT分析」を完全に否定するものではありません。ただ私は、自社分析の手法としてそれほどレベルの高いものではないと評価しているだけのことです。

これに比べて私がお勧めする「有形無形の企業資産の棚卸」という手法は、まったく違った考え方によるものです。特にこれまでご紹介してきました「隠れ企業資産」を発見していくという考え方は、何かと比較するのではなくその企業の持つ絶対的な資産をあぶり出すというものです。

ここで以前定義しました「隠れ企業資産」をもう一度振り返ってみましょう。

それは

「企業の理念や哲学、思いやこだわり、信条、受け継がれてきた伝統といったもの。更に、特殊な技術や人材、社長の人脈といった決算書上の『貸借対照表』には全く表現されない裏に隠れた無形の資産」

というものでした。

私が何故この「隠れ企業資産」にこだわるかというと、これをきちんと洗い出せばそれは「良い」とか「悪い」とか「強み」とか「弱み」とかいった他との比較で捉えられるものではないからです。ここで洗い出された企業の資産は絶対的な価値を持つもので他との比較をする必要がありません

それ以上でもそれ以下でもない絶対的な価値を持つこの「隠れ企業資産」を、的確な手法で相応しい媒体に乗せて、外に向かって戦略的にアピールしていけば自社の販売促進策として大きな効果を発揮しますよ、ということを申し上げたいのです。

SWOT分析」によって相対的に捉えられる企業価値について分析し、その後の経営戦略に利用していくという手法もあり、とは思いますが、それよりも正面から自社の資産を洗い出し、それを戦略的に経営に活かしていくという手法の方がストレートな効果が得られやすいと私は考えました。また、私自身もそのように行動してきたのです。

この企業資産の洗い出しとその効果的なアピール法について自ら実践し、その成果を得てきたのが私のコンサルティングになります。その概要について是非聞いていただく機会を作っていただければ幸いです。

 

 

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