事業を伸ばす社長と、つまづく社長の決定的な違い
いろいろな社長さん方とお会いしてきましたが、数年経ってお会いして、びっくりするほど業績を伸ばされている方が時々いらっしゃいます。中には本当にあれよあれよ…と言っている間に100億円企業に…という方も。
一方で、10年前からずっと「いやぁ~何かいい話ありませんか? ウチの業界は厳しくて…」といった半ば愚痴のような言葉をワンパターンで発している人もいます。
関西流の挨拶言葉と言いますか、冗談のフレーズなら、まぁそれはそれで構いませんが、残念なことに本当に会社の状態もあまり良くなく、困っているというご様子。
しかしこういう経営者にお会いして、いつも思うことがあります。それは、「現状を変えるということに、なぜ手を打たないのか…?」という点です。
冷静に考えれば、もう何年もイマイチの状態でダラダラと低迷している…ということは、今のままではダメということは、誰が考えてもスグに分かることです。
まして「ウチの業界は…」とか、「ウチの地域は…」といった悪条件が問題だと認識されているとしたら、つまり逆に言えば、それを変えるか、またはそれを克服する方法に着手すればいい…ということです。
10年も経ってそれらに改善の手が打たれていないとしたら、これはもう、「何もやっていない」と言われてもしようがない、ということなのです。
こうしたことは、とにかく「現状を変えることが嫌!」という感情(日本人に特に多いと言われているそうですが…)が強いことに原因が多く、想像以上に被害がでてしまっています。
例えば、街角景気と称して、商店街などの店主に「景気はどうですか?」とマスコミが聞いたりする映像がよく見られますが、そこに登場する店主は決まって「10年はおろか20年、いや30年は商売をほとんど変えていない」といった人がでたりしています。
もちろん、この状態で商売繁盛なら問題ありませんが、「いやぁ~景気が悪いね。お客さんも財布が固いよ…」などと、完全に外部に責任があるかのごとき発言が目につきます。
まあ、マスコミもそういう絵が欲しくて、わざわざ「ほとんど商売が変わっていないところ」に取材に行っているのだと思いますが、現実問題として、これと似たような状態の会社が、世の中意外なほど多いのも、これまた事実なのです。
現状をみずから変えずして、商売が繁盛することがあるでしょうか? もしこれがありうるとしたら、世の中全部に、まるで天から雨が降ってくるかのごとく、お金が降ってくるという、絶対にあり得ないようなことが起きない限り、実現することはありません。
言うまでもなく、景気や神頼みで商売していれば、ずるずる10年が経ち20年、30年が過ぎ去って、いつまでも「経営がなかなか上手くいかない…」ということになってしまうのです。
みずからの経営を変える…。この最も心理的に難しく、かつ勇気がいることのお手伝いをするのが、専門コンサルタントなのです。自らの変革、経営の変革、この実現のために、優れた経営者は積極的にコンサルタントを活用しているのです。
10年間、いやたった2年でも1年でも、事業が停滞するコストを、計算したことがありますか?
その失われた時間や利益、社員の幸せ、なにより経営者のエネルギーと残された時間が、変化に手を打たないことで失われていくのです。
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