待ち時間と見える化
「30分以内に届かなかったら、ピザ1枚につき700円を返金します」と初めて日本で宣言をしたのが、ドミノピザでした。
これがキッカケとなって、出前はいつ届くかわからないものだと思っていたのが、30分で配達してもらえるという認識に変わっていったのです。
そして今では、配達時間が短いことが店舗選択の重要なポイントの1つです。
ピザは今でもほぼ30分で配達してくれますが、そこまで速くなくても配達時間の1つの目安は60分になっていて、これを超えると断るお客様もいます。
とは言ってもピーク時には、90分以上掛かってしまうこともあります。
そんなときには、教育がしっかりしている店では、電話の最初に配達までに90分掛かることを伝えてから注文を受けるので、お客様が90分待てないのであれば注文を断ればいいし、時間的に待てるのであれば注文をすればいい訳です。
これならば、選択権がお客様にあるので、注文するにしても、断るにしても、気持ちよく電話を置けます。
ところが、マネジメントができていない店では、電話番号、名前、住所を確認し、注文商品を伝えた後に「お届けは、90分後になります」と言われて、イラっとしたことがあります。
90分掛かるのならば、はじめに言えば良いいのに、後から言われると「そんなに掛かるのなら注文しないのに」と腹立たしく思います。
さらに良くないのは、約束の時間に遅れることです。60分で届けると言っておきながら、90分も掛かってしまっては、次からの注文はなくなります。
同じように行列が出来ているお店でも、掲示されている待ち時間よりも長く待たされることがあります。それでも、辛抱強く並んでいるお客様ばかりです。
その理由は、並んでいる行列がどんどん短くなっていることがわかり、あとどれくらいで入店できそうなことをお客様自身がわかるからです。
もう1つは、せっかく並んだのに、ここで列から離れてしまえば、いままで待った時間がもったいないと考えるからなのです。
ところが、出前・宅配の場合は、自宅ですから、好きなことをして待っていられるので、店の行列に並ぶよりもはるかに快適なのですが、時間に遅れるとイライラしてしまいます。
その理由は、お客様には店の状況がわからないため、あとどれくらいで届くのかの見当が全くつかないからです。
お客様に状況が時々刻々とわかれば、お客様もイライラせずに待てるので、配達時間の見える化はとても大切なテーマです。
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