開業カウンセラーが信用を築いていくための予言的会話法
「ヤバタさん、クライアントの信用を獲得するために必要なことは何ですか?」
カウンセリングにおいて、クライアントの信用を得ることは当然ですがとても重要です。
信用度が上がれば、リピート率が高くなり、カウンセリング自体の成功率も高まります。逆に信用されていなければ、カウンセリングは上手くいかないでしょう。
信用度を一気に高めるものとして次の方法があります。
それは、カウンセリングを受け始めたクライアントに起こる反応をカウンセリング中にきちんと事前説明しておくことです。
反応が起こる前に説明しておくと信頼度が高まり、反応が起こった後で説明すると、信頼度が変わらないか、むしろ低くなる可能性があります。
信用度が低くなるのであれば、まだ挽回する余地があります。しかし、最も怖いのはクライアントが何も言わずに去っていくことです。これを防ぐだけでも随分リピート率は変わるものです。
カウンセリング後の反応はいくつか考えられるのですが、クライアントが何も言わずに去っていくことを予防する説明は最優先事項となります。
表現の仕方はカウンセラーによっても異なることですが、「潜在意識は変化を嫌う」という特長をどのように伝えるかが大きなポイントになります。
人は変化が生じると、できるだけ現状をキープしようとして無意識の内に何らかの反発が起こるのです。つまり、クライアントが良い方向に変化してくると、あるいは成長しようと決意しだだけでも、無意識の内に変化を妨げようとしてくるのです。
急にやる気が失せてしまったり、このまま変化したら自分という人間がなくなってしまうのではないだろうかという不安が湧きおこったり、頭痛や腹痛といった体の不調が起こったりするケースもあります。
誰もが知っている有名どころの反発の例を説明しておくと、よりクライアントは理解してくれるようになります。
例えば、ダイエットのリバウンド。急激に体重が落ちると、一気に食欲を戻して体重を元に戻そうと現状を維持しようとする潜在意識の強力な働きかけが起こります。
あるいは、3日坊主。一念発起して資格の勉強に取り組み始めたが、3日目辺りで急激にやる気を失うことがあります。ロケットスタートする人ほど、どこかの時点で一気に推進力を失うのです。
ただ単に潜在意識の仕組みを伝えるだけではなく、必ず誰もがわかるような身近な事例を紹介することが大切です。
ある日突然クライアントがガクッと調子を崩すようなことがあったとしても、「このカウンセラーの言ってた通りになった」と信頼してくれるようになるのです。
逆に事前の説明を怠っていると、「カウンセリングを受けたら、余計にしんどくなった」と今起こっている現象だけを捉えてしまうクライアントも出てくるのです。そうなると、カウンセラーへの信用度が一気に下がってしまう可能性があります。
こちらに何も言わずに去っていく人もおられます。これは、カウンセラービジネスの経営面にとって不利益なことです。それ以上に考えなければいけないことは、クライアントにとっても不利益なことだという事実です。
変化に対する反発が起こり、一度ネガティブな状態になること自体をどのように受け止めるかが、クライアントにとっての今後の成長に欠かせないことだからです。
反発が起こるという事実を認識しないままでいると、「頑張っても良いことなんて起きない」、「カウンセラーがついていても自分はダメなんだ」と前進するどころか、ますます人生に絶望してしまうことにもなりかねません。
カウンセリングの現場だけを見て、そこで何をするかだけにとらわれるのではなく、次のカウンセリングまでのクライアントの変化にも着目しておくことが肝心だということです。
あなたは、予測できる事態をクライアントが納得するまで事前に説明していますか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。