社長さん、まさか社員さんの前で「○○さん」て呼んでいませんよね?
「コンサルタントの先生に依頼するときに、何か気をつけるべき点とかありますか?」── 経営者の方から色々なご質問をいただきますが、コンサルタント活用で注意しておくべき細かいポイントがいくつかあります。
その中でも、実に些細なことですが成果に大きく現れてくるポイントの一つが、コンサルタントの人の「呼び方」です。
たとえば、「○○先生」と呼ぶこともあるでしょうし、「○○さん」と呼ぶケースもあるでしょう。中には「○○社長」と呼ぶこともあるかもしれません。厳密に言えば、人対人で、社会一般的に失礼がない範囲でお呼びするのであれば、なんら問題ないのですが、これがコンサルティングの現場、特に社員さんも関わることがある場合、ちょっと話が変わってきます。
敬称は、その人の重みや人間関係を表現する道具でもあります。「○○さん」という表現は、丁寧な表現ですからビジネス上よく使われる言葉ですし、これで特に問題が起きることはないでしょう。しかし、「よくも悪くも普通」の表現です。上下関係もなければ特に変わった言葉でもありません。
役職名で呼ぶ言葉、「○○社長」とか「○○部長」「○○店長」といった場合、これは本人というより、地位を示す意味合いが強いですから、会社対会社、担当者対責任者…といったニュアンスがでてきます。つまりビジネス的履行という感覚です。
何をお伝えしたいかと言えば、社内で一番偉いとされている社長さん、この人が特別にお呼びしている人がいて、その人が会社にとって重要な事をしている…ということを、関わる社員の人にスッと分からせることができるのが、「先生」という呼び方だということです。
普段あまり耳にしない呼び方、この呼称を聞いたとき、人は「あれ? 大切な人がきたのでは?」と自然と思うということです。この畏敬の念を自然に持った状態で関わるのと、ビジネス上の取引先の一つという感覚で関わるのとでは、当然ながら社員の動きもまるで変わってくることになります。
また、依頼している社長本人も、コンサルタントの方を招いて指導を受けているとき、「○○先生」とみずから発するとき、そのコンサルティングの吸収力は確実に上がることは間違いありません。聞いて活かそうという姿勢が自然と向上するからです。
たかが呼び方…と思われるかもしれませんが、「同じコンサルティングフィーを払うなら、効果が大きい方がお得」ということは間違いないと思います。
であれば、最大限にノウハウを吸収して、活用、応用ができるよう、小さなプライドなど捨てて、呼称一つでも、少しでも得する体制をとった方がいいということです。
「先生」と呼んでおだてて…と言えば言葉は悪いかもしれませんが、賢い社長ほど、貪欲に学び取る姿勢を徹底するものです。
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