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多くの社長が戸惑う「財務」の意外な落とし穴

SPECIAL

ダイヤモンド財務コンサルタント

ユメリアコンサルティング株式会社

代表取締役 

次世代経営者専門の財務コンサルティング機関。同族会社のオーナー社長・二代目社長に対して、経営基盤を頑強なものにする、「ダイヤモンド財務」の築き方を指導。

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当社は、同族会社専門の財務コンサルティング機関ということもあって、全国から様々なご相談が寄せられます。多くの経営に前向きな二代目社長・三代目社長が、永続的な成功発展のために財務中心の会社づくりを目指そうと心に誓い、「儲かって潰れない、利益を出してお金が残る強い会社づくり」を決意される一方で「あるお困りごと」についても、ご相談をお受けする機会があります。

それは、財務主導経営を目指した矢先に、先代社長や顧問税理士から「そんなことはやってもムダだからやめたほうがいい」とか「社長は売上を増やすことだけを考えればいい」と反対されてしまった・・・といったものです。

ここで一言、あえて誤解を恐れずに申し上げるのであれば、それは、そもそも「相談する相手が間違っている」ということです。誤解を招かないように念のためお伝えしておきますが、これは、決して、先代社長さんや顧問税理士さんを批判するものではありません。お伝えしたいのは、「財務」に対する理解度や経験値・背景によって、その答えは大きく変わってくるということです。

例えば、「先代社長に反対された」といっても、単純に考えて60代以上の社長さん方の多くは、高度経済成長下で経営の舵取りをされています。高度経済成長下であれば、モノを作れば売れた時代ですから、まさに売上を増やせば潰れない会社になる時代といっても過言ではない、そんな経済環境下でもあります。それに、もっというと、30年以上社長業をやられているのであれば、なんとなくの肌感覚で会社のお金のことがわかっていると考えても、何ら不思議はありませんが、多くの場合、当の本人はその事実を忘れてしまっているものです。

しかしながら、今は、全く状況が違います。今の低成長の経済環境下では、そもそもモノを作っても売れない時代です。もし、そんな時代の中で、財務中心の会社づくりを学ぶのに、10年も20年も時間をかけていたら、会社はどうなってしまうでしょうか?

想像するだけで恐ろしいですし、そもそも会社の方がもたないでしょう。だからこそ、その事実にイチ早く気が付いた二代目社長や三代目社長は、自らの直観と判断を信じて「財務中心の会社づくり」を目指しているのです。

それから、税理士に相談して失敗するケースの多くは、「そんなことはやめた方がいい」あるいは「オタクの会社にはそんなことムダだ」といわれるパターンです。この手のご相談は、本当に何度も何度もお伺いしており、毎回残念に思うのですが、その一方で、このような状況に陥ってしまうのには「根本的な理由」があるということを知っておかなければなりません。

それは、そもそも、税理士の本来の仕事は、「既に起きたお金の流れに沿って会計処理をして、税金計算をする」ことであり、「税金の専門家」であるということです。つまり、「財務」の専門家ではないということです。その一方で、世間一般では、「お金のことは税理士にきけば大丈夫」といった暗黙の誤解があるのです。ですから、社長は、その点を正しく認識した上で、上手に顧問税理士と付き合うスベを知っておかなければならないのです。

財務は、将来に向かって「儲かって潰れない」「利益を出してお金が残る」強い会社づくりをしていくものですから、当然一朝一夕に出来るものではありませんし、社長自身が取り組まない限り実現することはありません。

しかしながら、一度、「財務中心の会社づくり」の礎が出来れば、木の年輪を重ねるが如く、強く強靭な会社づくりができるようになっていくのです。時間がかかるものだからこそ、出来る限り早いスタートが5年後10年後の未来を左右するのです。

ダイヤモンド財務コンサルタント 
 舘野 愛

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