BtoBからBtoCへの転換と知的財産~社長さん、あなたが考え方を変えないと!~
「 B to Bのビジネスをされてきた会社の社長って、なかなかブレークスルーができないんですよね。今までの製品や考え方にとらわれてしまって。B to Cの商品開発はそれではねえ・・・」
先日、ある方のご紹介で、人材育成のコンサルタントの方とお会いした際に、そのコンサルタントの方がおっしゃっていた言葉です。
その方は、元々大企業でのマーケティングをご専門にされていた方で、一般顧客向けの商品開発のマーケティングコンサルティングもされ、実績を上げておられます。
近年特に、下請からの脱却や、自社ブランドで独自に商品を世に出したいという中小製造業の社長様のお話をよく聴きます。その際に、私も上述のコンサルタントの方と同じ思いを抱きます。
極論かもしれませんが、一般に、大企業から受注し、部品や製品を製造して生き残ってきた製造業は、いわば「大企業の指示通りにモノ作りが出来さえすれば食べていけた」時代を経験しています。しかしそれだけでは食べていけない企業が増え、何とかしないとと考えたときに考え付くのは「B to Cへの転換」ですね。
この考え自体を否定するつもりは毛頭ありません。
しかし、安易に転換するのは考えものです。
まず、売る相手(ターゲット)が決定的に違いますし、その相手がどういうものを必要としており、それをどうやって売ったらいいか、等々・・・今までのB to Bビジネスとは全く経験できていないことを検討し、実行していかなければなりません。
それを考えずに、「大企業で評価された技術や製品があるから、やっていける」と考えるのは大間違いで、少し考えればわかるはずなのですが、実際にはそれに気が付かず、「製品」を作るだけでそれを売れる「商品」にできていない会社が非常に多いのです。
知的財産を活用する場合も、同じことです。
知的財産は、あくまでも企業(その経営者)が自社の「本当の強み」を知った上で今までの発想を転換し、本当にターゲット顧客が必要としている「こと」を解決する手段として使ってこそ、マーケティングと連動した知的財産活用ができ、収益につながるのです。
「製品」ではなく、「商品」を開発する上でどのように知的財産を創造し、活用するかを考えなければ、結局B to Bビジネスの保護手段としての知的財産でしかなく、「コスト」でしかありません。非常にもったいないことです。
B to Cビジネスへの転換をお考えの社長さん、一度お考えください。
今のお考えは「B to Bビジネス」の延長線になっていませんか?
「製品」ではなく、「商品」開発をしていますか?
そこに活かせる知的財産は何かを把握していますか?
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