繁忙期の後に、大切なこととは?
「今回も年末年始は、おかげさまで最高売上を更新できました」とうれしそうな声で顧問先の社長からご連絡を頂きました。
この会社の店は、5年間連続で年末年始の売上を上げており、その後も増収増益が続いています。
いったいその秘訣とは、なんでしょうか?
第44回のコラム「年末年始が、その後の売上を左右する!」で書いたとおり、年末年始に最高の売上を出すために、スタッフの採用や教育、販促の準備、繁忙期のためのオペレーションの構築や効率化などを年々改善してきました。
その結果、売上も上がり、総客数が増えました。総客数が増えれば、裾野が広がり、年末年始だけでなく、平常月の売上も高くなります。
しかし、せっかく増えたお客様をそのまま放っておいたら、時間と共に減っていってしまいます。
なぜなら、お客様は、どんなにいい店であっても時間が経てば、忘れてしまうからです。お客様がお店のことを忘れてしまったら、その後の注文にはつながりません。
お客様にお店の良さを印象づけ、いつまでも記憶にとどめておいてもらいためには、お客様に対するフォローが絶対に必要です。
出前・宅配の大きな魅力の1つは、お客様へのフォローがしやすい環境が整っていることがあげられます。注文と同時に、お客様の名前も、住所も、電話番号も、注文した商品もわかります。メールアドレスも手にはいることがあります。
これらのお客様のデータは、リピーターを増やして売上を作っていく上では大変な宝物です。そのままに放置しておくのは、ドブにお金を捨ててしまうのと同じです。
特に、フォローが大切になってくるのが、繁忙期後で総客数が増えたときです。繁忙期に大きく顧客を獲得したら、次の売上を安定的に作るための種まきは絶対に必要です。その種まきこそが、お客様へのフォローです。
この店は年末年始が終わった後に、お客様のフォローを続けています。顧客フォローの反応率は12~37%と高い数値を出し続けています。それは自店の魅力を活かした顧客フォローのシクミを毎年修正しながら築きあげてきたからです。
顧客フォローのシクミのための標準パターンはありますが、その店らしさを加えることによって反応率は上がります。そして、平常月の売上も安定しています。さらには、反応率も高いために、販促費も抑えられるので利益も確実に出てきます。
平成29年4月から消費税が10%になります。出前・宅配は軽減税率が適用されるので8%のままですが、食料品以外の消費税額が上がればお客様の財布の紐は固くなります。
その前に、顧客フォローのシクミを作って、お客様との関係を気付いておけば、消費税が上がっても、売上を安定させることができます。
増税前の今年こそ、自社・自店オリジナルの顧客フォローのシクミを作る大きなチャンスです。
あなたの会社・お店でも、顧客フォローのシクミをしっかりと作ってみませんか?
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