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企業の歩みと社長の人生設計図

SPECIAL

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社

代表取締役 

中小企業のための、「ブランディング営業体制」を構築するコンサルタント。営業スタッフのみならず、全社をあげて、企業価値をしっかり守り、価格競争をせずに確実に売れていく体制づくりを指導する。

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「社長は何歳まで生きる予定ですか?」私はお会いした社長様によくこう聞きます。

すると、多くの社長様が一瞬目をまるくして「う~ん。何歳だろうね・・・。こればかりは自分ではどうしようもないものだからね。」とおっしゃいます。

私が法人保険を売っていた頃、他の営業マンに負けないために“経営者のライフプランの設計をする”という手法を使っていました。表向きは、「独学で学んだファイナンシャルプランナーの資格と知識を活かし・・・」と説明していますが、実は、たくさんの数字から成るキャッシュフロー表によってその細かい根拠までを求める経営者は意外と少なく、そのほとんどは口頭で、しかもA4の紙とペンさえあればできるシンプルなものを好まれます。

これは今でも私の得意技の一つだと自負していますが、真っ白い紙が一枚あれば経営者のビジョンや価値観をそこに描いてあげることができます・・・と自分では思っています。勿論、ベースには様々な知識や理論が裏付けされていますが、過去に多くの会社を訪問したくさんの経営者と真剣勝負をしてきた経験によって培った“勘”とでも言いましょうか。特にお相手が経営者であれば、先方の“勘”の鋭さもケタ違いに優れているため、絶対に外してはいけないポイントさえ押さえておけば意外と簡単に立派な設計図ができあがります。

しかし、日頃は経営に専念し、一生懸命考えるのは会社の「今月」「今年」「未来」のことばかり。自分自身の人生設計についてはあまり詳しく考えていないという社長様も珍しくありません。会社の未来も自分の将来も全ては社長の心の中にこっそりと描かれており、奥様にも社員にも誰にも伝えていない、ということも少なくありません。でも、規模の小さな会社であるほど社長の一生は会社の将来に密接に関係し、社長が何歳まで生きるつもりで、将来どのように退職しどのような死に方をするのかは社員にも大きく関わってくる重大な問題です。

だからこそ、経営者は自分自身のライフプランを真剣に考えるべきであるし、会社の未来のどこまでに責任を持てるのかを考えておく必要があります。猛烈なやり手経営者ほど、自分が仕事を取ってこなくてはならない体制になっている会社が多いと思います。社長がいつまでも…10年後も20年後も第一線で仕事を取り続けてくれれば良いのですが、そういうワケにもいきません。

いつかは必ず来るのです、世代交代の時が。その時になって、どうやって若い社員に仕事の取り方を教えれば良いのか?この会社が長年大切にしてきたことは何なのか?どこがこれまで多くのお客様に支えられてきた部分なのか?をきちんと伝えられないことに悩むことの無いよう、一つづつ明確にしていく必要があります。企業の歩みは社長の生き方そのものであり、会社の強みは社長の強み=魂であることを自覚しておかなければなりません。単なる“強み分析”などの手法で簡単に出てくるものではないと私は思っています。

経営者の皆さま。あなたの心の中の設計図は、きちんと社員に見えるかたちになっていますか?それはA4一枚に描けるシンプルなものですか?

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