起業家が困難を乗り越えるために欠かせない思考法
他人事ではなく、自分事として向き合う必要があります。自分を「疑う」ことが大切なのです。 疑うことから現実が見えてきます。課題が見つかることで、やるべきことも見えてきます。ほんの少しの軌道修正でもいいのです。必ずそこから変化が生じ、後々大きな変化に繋がります。
起業家も同じです。自分に自信を持つことは大切ですが、 一方で自分を疑うことも必要なのです。
本当にこの方向性でいいのか、 自分の在り方に間違いがあったのではないか、 態度は、接し方は工夫するところがあるのではないか、いろいろな角度からチェックしていくことです。
これが会社員であれば、上司が注意してくれます。 しかし、起業家は自分で自分の状況に気づかなければいけないのです。 自分を疑うことができると、早い段階で問題が見つかります。 まだ問題が小さいので、容易に軌道修正できます。
自分一人では抱えきれなくなるくらい問題が大きくなる前に取り組めるので、 大きく落ち込むことがなくなってくるのです。自信と疑う心、どちらも大切です。
あなたは盲目的な自信にとらわれていませんか?
「問題が起こるたびに、落ち込んでしまうんです」
カウンセラー起業をしたAさんの話です。 Aさんは、とても自信家で言葉にも勢いがあります。 そして努力家でもあり、常に勉強を怠りません。
しかし、いったんトラブルが起こると、とことん状況が悪くなってから、そして精神的に落ちてからでないと気づけないというのです。気づいた時には問題が大きくなりすぎているので、一人では抱えきれない状態を前にして、なすすべもなくしばらく落ち込んいるということです。
この話を聴きながら、私は数年前のカウンセリングのことを思い出していました。
以前、不登校のお子さんを連れてきたお母さんがいました。
「私が悪いんです」
「私が上手くこの子の話を聴いてあげられなかったと思います」
「私が間違っていたかもしれません」
通常はこのように反省しているような発言をする親御さんが多いです。
しかし、このお母さんは違いました。
「私の育て方は特に間違っていません」
「この子が不登校になって悩みだしてからも、私はいい対応をしています」
決して嫌味な感じではなく、自信満々でそう言うのです。 別に反省してもらいたいわけではありませんが、違和感を感じていました。 どこか他人事のような対応なのです。
他人事になると、どんなアドバイスを耳にしても響きません。 現実を直視しようとしない限り、自分を変えようとしないのです。 こうなると、周りにいる心配してくれている人たちも何も言ってくれなくなります。
たしかに育て方は大きく間違っていなかったのかもしれません。でも、現実には不登校になっていて、お子さん本人も非常に苦しんでいるのです。
問題をクリアしていくためには、 起こった出来事に対して、しっかり向き合わないといけません。 今までは正しいと信じていたけど、 ひょっとして間違っていたのかもしれない。 本当に自分の対応はこれで良かったのだろうか。
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