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「本業から離れない」

SPECIAL

下請工事業脱却コンサルタント

有限会社村松鈑金東京オフィス

代表取締役 

屋根の板金工事業で、完全自前受注体制を築き上げた異色の現役社長コンサルタント。稼業を継ぐも、下請けの理不尽さに憤慨。下請け脱却を目指して20年、工事業の直販体制づくりを実現。その貴重なノウハウを同業に惜しみなく公開指導する。

5R1A0215-300x200 ついに12月に入りました。今年はいろんなことが起こり、大変な年でした。こんなに変化の多い年は近年ありませんでした。来年の話をすると鬼が笑うとは言いますが、経営者のあなたは、もちろん来年の計画、方針などお考えですよね。寒くなってきましたね。年内工事はいっぱいでしょうか?商売繁盛していますか?

 今回は、「本業から離れない」です。

 元気で、起業意欲の旺盛な人ほど、なぜかいろんな方面に、事業を展開していく傾向があります。若かった私も、建築に関係することは、経験の少ない事でもPRしたり、請け負って仕事をしていた時期がありました。一時的には、大きな金額の売上を作れたり、本業とは違う方面にお金を掛けていたりしました。弊社が形式上、下請を脱却した時期が当てはまります。

 売上が上がっていたのは確かです。しかし経営内容はどうだったか。

 下請時代より、多少は良い程度で、かえって支払いが大変な経営状態になってしまいました。

 それは、自社で出来ない工事、外注工事ばかりで売上が成り立っていたからです。売上は上がるが、その分外注に支払う金額も大きい。現金がドンと入るけど、サッと目の前を通過している。そんな繰り返しの経営になってしまっていました。

 外注先は支払い100%の現金で喜びますが、元請になった弊社が毎月、外注先のために仕事を作っているようなそんなよくない経営内容になってしまいました。自社の固定費の中で工事施工が完了すれば、必ず、利益が残るのに、長い間売上重視だったので気づきませんでした。

 本業の工事施工メニューの中からお客様に買っていただける、自社工事を中心にPRしなおしました。一時的には売上は落ちましたが、我慢してPRを繰り返し、仕事に中心を自社施工に取り戻すことが出来ました。

 「隣の芝生は青い」と言います。

 いろんな誘惑は多いと思いますが、まずは、「利は元にあり」のごとく、まずは、毎月の固定費を賄える自社直接施工での売上を第一に直販工事ラインナップを考えてみてください。

 本業の専門工事の売上こそ、直販受注を進めるときの鉄則です。

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