顧客データを有効に活用するには?
「た、大変です、先生。顧客データのハードディスクがクラッシュしました。一番大切だと思って、誕生日のデータだけを別に管理していたんですが、それがクラッシュしてしまったんです」と悲壮感漂う声である社長から電話が掛かって来ました。
「直ぐにハードディスクを修復してください」と伝えると
「そう思って、業者に見積もりを取ったら、10万円掛かると言われてしまったので・・・」と煮え切りません。
それから1ヶ月後、この店の売上は9%ほど下がってしまいました。その理由は、簡単にわかりました。データを調べてみると、誕生日のお客様からの注文が極端に少なかったからです。
簡単に言えば、誕生日DMが出せなかったからです。
この店の宅配の平均月商は350万円を越えます。約30万円以上の売上をみすみす逃してしまったことになります。誕生日DMが出せなかったのは、1ヶ月だけではなかったので、合計では100万円以上の売上を失ったことになります。
たった10万円のハードディスク修復費を惜しんだばかりに、大きな損をしてしまいました。
DMを出さなかっただけで、大きく売上が下がってしまうほど、顧客データは大切なデータです。一般のお店は、顧客データは喉から出るほど欲しい貴重なデータです。そのために、あの手この手を使って集めます。
ところが、出前・宅配は、すべてのお客様の名前・住所・電話番号が注文と同時にわかります。ネットからの注文であれば、さらにアドレスもわかります。この貴重なデータを使わない手はありません。
せっかく宅配用のパソコンシステムを導入していても、顧客データを活用していない店、もしくは活用の仕方がわからない店があります。それは、非常にもったいないことです。
データを使っていたとしても、割引を付けて送りつける、店の一方的な都合による「買って買ってDM」です。はじめのうちは、それなりに効果がありますが、長続きしません。
それは、お客様が売り込まれることを嫌うからです。「買って買ってDM」を続けていると、大切な顧客データも価値を失ってしまいます。
データからは、お客様の注文頻度や注文商品もわかるので、お客様の都合に合わせたアプローチができるはずです。
誕生日などの個人的なイベントや、クリスマス、年末年始のように全国的なイベントなど、お客様の都合に合わせた、注文したいなと思うときに来るDMは、インセンティブがなくても反応率が高くなります。
まずは、お客様の誕生日データを集めて、誕生日DMからやってみましょう。反応がよければ、それが成功体験になって、お客様が喜ぶDMが考えられるようになります。
その積み重ねが、顧客データを使った固定客化のシクミにつながっていきます。
お客様もうれしくなり、店の売上につながるような顧客テータの活用していますか?
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