ライセンス交渉に必要な姿勢とは?

以前、このコラムで、知財活用に必要な経営者の考え方として、「素直」=「相手の意見を肯定も否定もせず受け入れる」という話をしました。
今回は、それに関連して実際のライセンス交渉で必要なことについて考えてみようと思います。
私の仕事の中で、中小企業の「技術評価」や「経営力評価」を行っているということを以前このコラムで申し上げました。
中小企業(主に製造業ですが)が持っている技術力と経営力を客観的に評価するというものです。
この評価をするにあたっては、実際にその中小企業を訪問し、経営者にヒアリングを行います。私もいろんな業種の企業を訪問し、経営者の方々と面談をさせていただいています。
この面談をしていつも思うことは、「経営者から本音・意図を聴き出すこと」は何回やっても難しいということです。
基本的に初対面の人間に、最初から本音で経営状態や今後の経営方針を忌憚なく語っていただける経営者の方が珍しいです。ある意味当然です。
しかし、客観的な評価をする側としては、そこを何とか本音を引き出し、現状を正確に把握し、将来像の設定が妥当かどうかを判断しなければなりません。
私自身もヒアリングをするたびに反省と勉強をさせていただいています。
さて、ライセンス交渉の話なのになぜこのようなヒアリングの話をするのか?
それは、知的財産のライセンス交渉の場でも、相手側からヒアリングをし、相手の意図を探るという意味では共通しているからです。
知的財産のライセンス交渉においても、基本的には初対面の相手と面談を行います。
最初から相手が本音を語るわけがありませんから、まずはお互い探り合いの交渉となったり、杓子定規なやり取りになることが通例です。
この際に必要なこと、それは「聴く」ことです。「聞く」ことではありません。
「聴く」ということには、「身を入れてきく」「相手の側に立って意図や、何をしてほしいのかを考えながらきく」という意味があります。
単に相手の言っていることをそのまま「聞く」だけでは、相手の意図・条件を把握することはできません。
この「聴く」ということがまずできてこそ、相手の思惑を推し量り、相手を知って交渉を進めることができるのです。決して自分中心で相手の意図もわからないまま交渉を進めても成功はしません。自明なことです。
この「聴く」ということにもそれなりの経験と技術が必要ですが、それについてはまた改めてお話しようと思います。
「聴く」こと、極めて重要です。
あなたは、交渉相手の話を「聴いて」いますか?
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