経営者にとって最も必要な能力とは何か？

 

「先生、経営者に必要なものが分かりました！」

こう話すのは、当社のセミナーにお越しになったリフォーム会社の社長です。

セミナー受講後、スポットコンサルティングのご依頼を受けたのですが、その最中に雑談的に出てきた言葉です。社長のそのまなざしは、きっぱりとしていました。ようやく分かったというか、覚悟ができたというか、そんな表情が印象的でした。

この社長が「分かった」と言う、経営者にとって最も重要で必要な能力とは何か？　それは判断・決断する能力です。さらに言えば、決断する能力一点と言ってもいいでしょう。この能力が欠如している経営者では、売上・利益を大きく伸ばすことができません。そればかりか、会社を現状維持することさえ危ぶまれます。

なぜ決断能力が必要なのか？

もちろん、社長が決断しなければ何も前に進まないからです。前に進まなければ、世の中の進歩から取り残されてしまうからです。

世の中は、すさまじい勢いで速く進んでいます。国や企業などの制度にしてもコロコロ変化します。なぜならば、人々の生活様式やビジネススタイルなどの変化のスピードは速く、それに法律や制度も追いついていかなければならないからです。そして変化した後は、もう元には戻りません。

記憶で新しいところで言えば、新型コロナウイルスが流行し、マスクをつける人は圧倒的に増えましたし、ビジネスにおいても在宅勤務が普通になりました。

ショールームで言えば、予約制とか人数制限とかが当たり前になりました。バーチャルショールームや無人ショールームも一般的になりました。

このような状況の中、経営者が決断を先延ばしにしてしまえば、世の中の進歩から遅れることは必然です。

何も、世の中に迎合せよと言っているのではありません。世の中の進歩に合わせて、自社も進歩してくださいと言っているのです。世の中が進歩しているにもかかわらず、自社は停滞しているのであれば、それはすなわち「衰退」「後退」を意味します。

したがって、会社を大きく伸ばしていくためには、それなりの投資をしなければなりません。現状のまま維持できればいいという方であっても、世の中の進歩に合わせるだけの投資が必要です。そうでなければフェイドアウトしかありません。

投資と言うと、機械とか設備とか人材など形のあるものを思い浮かべますが、それだけではありません。ノウハウに投資することも重要です。

人に寿命があるように、経営者には「経営者寿命」があります。経営者として正しい判断・決断ができる期間のことを言います。この経営者寿命を延ばす方法が一つだけあります。それがノウハウに投資をすることです。

ノウハウに投資をすることで、ビジネスにおいて最も大切な「時間」を買うことができます。お金を払ってノウハウを身に付けるということは、すなわち時間を買うことにほかなりません。

ノウハウというものは、自分で身に付けようとすれば膨大な時間とお金がかかります。しかし、買ってしまえば短い時間でノウハウが身につき、しかも少ないお金で済みます。ここが大きなメリットです。

それが分かっていながら、なかなか決断できない社長がいます。そうです、冒頭のリフォーム会社の社長です。

しかし、この社長は意を決したように「先生、お願いします！」とコンサルティングを依頼してきました。セミナーを受講して、いろいろ悩んだそうですが、今ようやく決断しました。

中には、セミナーを受講後すぐにスポットコンサルティング、そして正式なコンサルティングをご依頼になる方もいます。このような経営者の方は、もうすでに成功している方です。

成功しているのに、なぜわざわざコンサルティングを依頼するのか？　その理由は、もっと成功したいと考えているからです。もっと儲けたいと願っているからです。だから決断が早いのです。グズグズしていません。

このような経営者の方は、コンサルタントを上手に使います。自社に必要な分野のコンサルティングを、必要な分だけ購買します。非常にスマートなやり方です。

一方、儲かっていない会社の経営者の方は、決断が遅くグズグズしています。そして、そのうちにチャンスを逃してしまい、衰退の一途をたどるようになります。チャンスはそう何度もやってきません。タイミングを逃したら、もう二度とやってこないかもしれません。

チャレンジするタイミングは、自分の気が満ちたときです。それが絶好のタイミングです。そのタイミングを逃すと、チャレンジしなくなってしまいます。

せっかく「何とかしよう！」と思って、当社のセミナーに参加したのです。このタイミングを逃してはいけないのです。

あなたにはチャンスを逃してほしくありません。決断の時が来ています。