最適なコンサルティングを今すぐ活用する!

467号 スタッフを増やしていける店長達を、どうやって増やしたのか? A社の事例

SPECIAL

チェーン企業のマネジメントの仕組み構築コンサルタント

株式会社ピアーズ

代表取締役 

マネジメントの仕組み構築のスペシャリスト。
これまで20年以上チェーン事業に身を置き、実際に15の組織のリーダーを務め、200以上の経営に関わり売上、利益を上げてきた経験を持つ。チェーン事業の売上が兆単位の企業や創業40年以上の歴史を持つ企業にさえマネジメント面の仕組みが1つも存在していない事に疑問を持ったことから、チェーン事業に共通するマネジメント面の仕組み構築方法を体系化。その効果は大きく、マネジメントの半ば自動化と質の向上により、クライアント企業は利益2~3倍増、業種によっては仕組み実装の初月から数値を跳ね上げさせる指導を展開している。

467号 スタッフを増やしていける店長達を、どうやって増やしたのか? A社の事例

 「店長から一方通行し放題でした」

かつて、A社の社長が残念そうにおっしゃいました。

 

店舗型のビジネスにおいて

 「自然と人が集まってくる企業にしたい」

と掲げていたものの、現実は

 「求人コストを多くかけても人が集まらない」

そんなズレを感じている社長もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

A社はそんな状況だったのですが、社長が弊社にご相談にこられてから一変。

今や自然と人が増えていく企業へと変えられています。

 

社長がご相談に来られた時に私、伊東は何を話したのか?

 

それは

 「店長(上司)からの一方通行は、どうやって発見してますか?」

 

 

ここでコラムをご覧の貴方に質問です。

Q:貴方がビジネスにおいて、この人こそ私と一緒に頑張ってほしいと決めた相手に、自分の想いを伝え、賛同していただくためにどのようなコミュニケーションの手段をとりますか?

 

 

手段は色々あります。

メールや電話、オンライン会議、SNSやチャットツールなど。

 

しかし、貴方が選ぶ手段はやはりこれではないでしょうか?

 

 実際にお会いして、マンツーマンで対話する

 

これは人と人とが意思疎通を図る上で、これ以上無い究極、最強の手段です。

国家の代表同士が重要な決め事を成す時に、長い移動時間や、多額のコストをかけてまでも、実際に会って対話するという選択肢をとるのはそういった理由があるからではないでしょうか。

 

働く人が多くなり、社長の想いが伝えづらくなってしまう店舗型のビジネスにおいて重要なこと、

それは「対話こそ究極の意思疎通手段」という大原則を、社長がしっかり抑えていなければならないということです。

 

なぜなら

 「対話という手段が面倒だからと、安易に別の手段をとろうとする店長(上司)」

が現れてしまうことがあるからです。

 

ここで

 「人を指導しなければならないような人に、そんな人はいないでしょ」

 「我が社にはそんな店長はいない」

という方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、もし会社がこんな状況下だとしたらいかがでしょうか?

 ●会社として大きな結果を出さなければならなくなった

 ●時間に余裕が無い

 ●各店長、各リーダーについている人達はそれぞれ10人前後で、こんな想いを持っている人がいる

  ・今までの会社のやり方に不満を感じている社員がいる

  ・別件のややこしい問題に対する回答を待っているスタッフがいる

 

  ・最近、新たな問題を抱えて悩んでいるスタッフがいる

  ・会社を辞めたがっている社員がいる

 

 

対話は納得が得られなければ結論を出すことができません。

よって、相手の意見も取り入れる必要があります。

 

一方、対話以外の手段は相手側から上司に相談したいことがあったとしても、切り出されない場合もありますので、上司からの一方通行で情報を伝えられることが多くなります。

 

よって、上記のようなケースにおいては、本当は

 「あの人とは、対話が必要になるかもしれない」

と感じていたとしても

 「いや、それだと時間がかかってしまうから、メールで伝えよう」

となってしまう店長やリーダーが現れてしまうことも考えられます。

 

私は単に「店舗型のビジネスにおいては、何が何でも対話しなければならないようにしなさい」と言いたいわけではありません。

振り返ってみたら

 「対話以外の方法で伝達したからこそ、うまくいった」

そんな時もあるでしょう。

 

しかし危ないのは、こう捉えられることです。

 「対話以外の手段で伝える方が楽」

 「いちいち相手の意見を聞かなくて済む」

 「これから全部そうしよう」

 

会社組織において、各リーダー達が、対話を避けたがるようになってしまったら、その組織はやがてどうなっていくのでしょうか・・・?

 

 

社長として「自分の想いを社員、スタッフ一人一人にブレなく伝えたい」とするのであれば、 「対話から逃げられる組織」にしてはなりません。

 

人の力で成長している企業に、対話を軽視している企業は存在しません。

ただ、そんな企業を外側から見ますと、対話以外の伝達手段がとても充実していますから、つい

 「そうか、あの企業はそんな便利な伝達手段を使用しているのか」

 「だから業績がいいんだろう」

 「だったらうちも」

となりがちですが、それは危険です。

 

なぜなら、伸びている会社は 対話をベースに社内のマネジメントの仕組みを構築しているから です。

彼らの本音は、

 「できることなら社内の伝達手段は全て対面に統一したい」

です。

 

しかしそれでは時間的にも、物理的にも難しくなってしまいます。

また、社員やスタッフの中には対話をしなくても伝えたいことを敏感に察知し、一言二言だけでも十分に理解してくれる優秀な人もいたりします。

 

どうしても時間がかかってしまう対話ではなく、それ以外の手段でも社長の想いを皆にクリアに伝達できるのであれば、それにこしたことはありません。

人で成長している企業は、時と場合によって上手に伝達手段を使い分けられるような、外部からは目に見えない仕組みが社内にガッチリと構築されているのです。

 

両社は似ているようで全然違います。

 

社長が人を大切にしたいとお考えなのであれば、究極の方法である対話をベースとして、会社組織の仕組みを構築していくことをオススメします。

社長の想いが社内の仕組みに根付いていますと、従業員達が抱えている各自の課題や悩みは共有され、皆で解決していこうじゃないか、といったあたたかい組織ができあがります。

 

 「なぜあの会社は自然と人が集まってくるのか?」

その根本は社外の人達にはわかりません。

確立できている企業だけは独走体制となり、日々磨きをかけていけるのです。

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。