知恵の力
企業経営と知恵の力の関係について、その重要性を強く感じるのは、テレビ番組などで取り上げられるビジネスの成功事例の話を見聞きするときではないかと思います。不調の施設を受け継いで、知恵の力で集客を回復させたというような事例を見ると、ナルホドと感じてしまうことが良くあります。
そんなとき、元の経営者はどう感じているのでしょうか。やはり自分には知恵の力が足りなかった、経営権を渡して正解だったと思うのでしょうか。あるいはその知恵さえあれば自分だって、と思うのか。
私たちコンサルタントがお手伝いできるのは、後者のようなマインドの経営者だと思います。やる気はあってもそれだけでは何ともならない、というような経営者に対して、さまざまなヒントを提供する。時に応じてそれは外国の知恵だったりもしますし、あるいは学校の知恵を借りる場合や、分野の異なる会社の事例であることも。
多くの場合、答えとなる情報の一部はすぐそばに転がっていたりします。言われてみればすぐそばにあったじゃないか、というような反応を頂くことが実に多いのです。それを何かと組み合わせたり、使い方を変えてみたり、ちょっとした工夫をすることで、それまでとは全く違った価値を生み出すようになる。
新たな組み合わせが生み出す価値を尊重する考え方を「イノベーション志向」と言ったりします。この際名前などどうでも良いのですが、今あるものと何かほかのものを組み合わせることで新たな価値が生まれる。それは多くの場合において「やるかやらないか」の差だったりもします。多くの人が一度は考えつくアイディアだが、明らかな難点があって結局誰もやろうとしない。そんな事案にちょっとした工夫を施すことで、難点をいとも簡単にクリアしてしまうような取り組みを思いつければ、それがまさに新たな価値を生み出すきっかけとなるわけです。
新たな価値をお金に変えること自体はそんなに難しいものではないと思います。その部分はむしろ経営者が皆よくわかっているのですが、そもそものところでどんな知恵をどう使うかがポイントになります。それを円滑にサポートするのが私たちコンサルタントの仕事なのです。
2024年も一年間、コラムをお読みいただきありがとうございました。新しい年も引き続きどうぞよろしくお願いします。それではどうぞ良いお年をお迎えください。
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