決めることと人を育てること
経営は意思決定の連続作業なので、決めることについてイマサラどうこう言われても、といったお考えの経営者も少なくないと思います。確かにご自身についてはその通りだと思うのですが、経営者がそうであればあるほどスタッフの中に「経営者依存」の症状が蔓延することについては意外と知られていないのではないでしょうか。
決めることは経営者の仕事、それを実現するのがスタッフの仕事、といった空気感が支配する会社は別に珍しくもなんともありません。そんな会社はそんじょそこらにありますし、好成績を残している例も普通に存在します。
そういう会社の場合、例外なく経営者は超多忙で、長期的視点に立った投資や技術開発などへの取組にはなかなか手が回らないという欠点を抱えているのもまた事実だったりします。本来、遠い未来を含めた将来のことを考えるのが経営者の役割であるはずのところ、日常の意思決定業務に忙殺されてそれができなくなってゆく。
この症状が物語るリスクは、人間に例えれば生活習慣病のそれに匹敵する怖さがあるのです。今日か明日、すぐに何かが大きく変わる訳ではないけれど、様々な理由で経営環境が変化する中、これまでのやり方が通用しなくなることはごく普通に発生します。
そうならないための方法は、「如何に経営者をヒマにするか」に掛かっていると言っても過言ではありません。そのためにこそ「ものを決められる人材の育成」が急務だということを再度ご認識いただきたいのです。
具体的なチェックポイントとしては、経営者の右腕といえる人材が育っているか、その人材は組織で仕事をする作法が身についているか、日常業務の意思決定は経営者抜きでも円滑に行われるか、最終的な意思決定に経営者が目配りできる機会は担保されているか、といった点が挙げられます。そのような組織作り・人作りについてお悩みがあるようでしたら、いつでもお気軽にご相談ください。
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