知的財産活用の神髄とは?~小学生が教えてくれたこと~
先日、「小学校6年生が特許を取得した」というニュースが全国を駆け巡りました。
「愛知県の小学校6年生の女子生徒が、空き缶をスチール缶とアルミ缶に自動分別して収納できる装置を発明し、見事特許を取得した」というニュースです。
私もどんな特許なのかを知りたくて、調べたところ、特許番号5792881というのが該当する特許だと思います。
(興味のある方は、J-PlatPat(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage)で検索できるのでご覧ください。)
女子生徒がこの装置を作ろうとした理由は、スーパーを経営している祖父が空き缶を手で分別しているのを見て、「おじいちゃんを楽にさせてやりたい。何かいい方法はないだろうか?」と思い、夏休みの自由研究で取り組んだのがきっかけだったようです。
この特許の内容については非常にシンプルで、かつ苦労しながら工夫していることがよくわかるのですが、私がここで言いたいことは別にあります。
それは何かというと、「常に周りの人や、状況をよく観察してどうすればもっと楽になるか・もっと便利になるか」を考えた結果が特許という形で実を結んだということです。
まさに、「顧客ニーズを形にし、知的財産に結び付けた」典型です。
活用できる知的財産を取得するための基本的考え方は、この「顧客ニーズを的確に把握し、その課題を解決する手段を考え、形にする」ことに他なりません。
今回の特許も、これから実用化するためにはいろんな課題を解決する必要があると思いますが、将来、誰でも簡単に空き缶を分別し、リサイクルできるものができれば、エコ社会にマッチした製品が出来上がるかもしれません。
是非、実現してもらいたいものです。
「顧客ニーズを把握し、自らの強みを生かして開発を行い、その成果を知的財産として活用する」仕組、とても重要であり、知的財産活用の根本をなす神髄と言っても過言ではありません。
御社ではこのような仕組作りができていますか?
考えてみてください。
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