最適なコンサルティングを今すぐ活用する!

部下がついてこない!?トップ営業マンMさんが気づいたマネジメントの盲点

SPECIAL

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート

代表取締役 

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

とある企業の営業リーダーであるMさんから、切実な相談を受けました。「マネジメントがうまくなりたいんです。どうすれば、部下に成果を出させることができるのでしょうか?」と。Mさんは他業種から転職し、必死の努力を積み重ね、ついには営業部長にまで上り詰めた方です。ですが、彼には深刻な問題がありました。

 

過去3年間、Mさんの部下が毎年1〜2名ずつ退職していく状況が続いていました。補充はするものの、辞めたのは中核社員ばかり。重要な顧客を新たな社員が引き継ぐのに手一杯で、新規顧客の獲得に注力できない状況が続き、組織は疲弊していました。

 

これまでMさんは、部下2名の小さなチームを率い、一度も予算を割ったことがありません。やりがいを感じ、社内で一番の売上部門を誇っていました。しかし、その年、初めて年間予算を割り込んでしまったのです。大きな挫折を味わい、ショックを隠しきれないMさん。部下の前では毅然とした態度を装っていましたが、私と二人きりのときには、「もう、どうしたらいいのか分からない」と、絞り出すように言いました。深いため息が、彼の苦しさを物語っていました。

 

Mさんは、これまで8年間、他部門が苦戦する中でも売上目標を常に達成してきた人物です。彼は自らの成功体験を頼りに、今の危機を乗り越えようと必死でした。しかし、過去の成功が今の問題を解決できるとは限らない。私はそのことを直感しました。そして、過去にMさんがどのように成果を出してきたのか、詳しく聞いてみると、意外な事実が浮かび上がってきました。

 

私がすべての指示を出し、すべての意思決定をしてきました。新規顧客の大口はずっと私が獲得してきました」とMさんは言います。部下には、既存顧客との関係構築を中心に担当させ、新規顧客の獲得は「既存顧客の新部門との取引」を新規としてカウントしていたとのことです。いわば、Mさんは一人で組織を回していたのです。

 

次に、Mさんの部下である課長と係長4名にも話を聞いてみました。彼らはMさんを「圧倒的な知識量と行動力を持ったカリスマ」として賞賛しましたが、一方で「Mさんに相談しても自分たちのためになるアドバイスはもらえない」との声も上がりました。どんな質問をしても、Mさんの答えはいつも同じ。「努力が足りない」「粘りが足りない」「押しが足りない」「熱意が足りない」。その言葉の重みは、彼の実績からくるものでしたが、部下たちは次第に「自分には無理だ」と感じ始めていました。

 

ある係長は、私にこう漏らしました。「どんなに努力しても、Mさんのようにはなれません。自分には営業のセンスがないんだと感じて、退職を考えています」。その言葉に、私は組織崩壊の危機を感じました。

 

Mさん自身は、一人で組織を支えようとしていましたが、これでは限界が来るのは時間の問題です。私は、Mさんに新しいマネジメントの方法を提案しました。これまでのやり方に固執するのではなく、組織全体で成果を出すためのマネジメントに切り替えるべきだと。そして、驚くべきことに、Mさんは即座にその提案を受け入れました。「今のやり方では未来はない」と彼は気づいていたのです。

 

Mさんはすでに、トップ営業マンとして必要な「場をコントロールする技術」「意図を持って言葉を使う技術」「相手の行動を引き出す技術」を持っていました。私が彼に教えたのは、「心理的な距離」と「期待値のコントロール」でした。これこそが、営業とマネジメントの本質的な違いだからです。

 

Mさんは最初、なかなか従来のやり方から抜け出せませんでしたが、私は指導の場を限定し、距離感を体感させることで、徐々に彼は変わり始めました。そして、3ヶ月が経った頃、Mさんの顔には自信がみなぎっていました。

 

これまで何度言ってもできなかったのに、このやり方だとすぐに動いてくれたんです!」と、部下たちの成長を嬉しそうに報告するMさん。最初に深いため息をついていた彼とは、まるで別人のようでした。彼は、以前の会社で学んだ手法をすべて捨て、この新しいマネジメントスタイルに完全に切り替えたのです。

 

ほとんどの人は、マネジメントの技術を学ぶことなく、突然部下を持ち、彼らの成果に責任を負うようになります。しかし、マネジメントを手に入れた人からすれば、それは無謀ともいえる挑戦です。現代の激変する経営環境において、地図も羅針盤も持たずに、部下の動かし方を一人で模索し、失敗を繰り返すことが最善策であるはずがありません。

 

この成果の出るマネジメント技術は、業種や企業規模を問わず有効です。リーダーが組織で成果を出すためには、まず「成果の出るやり方」を取り入れることが重要です。ある300億円企業の社長はこう言いました。「良いやり方があるなら、まずはそのやり方をパクればいい

 

この言葉に共感されたなら、ぜひ、この誰もが成果を出せるマネジメント技術を導入することをお勧めします。

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。