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強いチームのつくり方

SPECIAL

ストック型営業戦略コンサルタント

株式会社南澤コンサルティング

代表取締役 

売上増と安定を同時に手にできる「ストック型営業」の仕組みづくりコンサルタント。
26年間にわたるカーディーラーでの営業経験(その中で店長として5店舗を15年間にわたり統括)から得た知見と実践を通じて、「ストック型営業」の仕組みを独自に構築。「人」を最も重要な資源と位置づけながら、限られたリソースを最大限に活用し、機動的な戦略を決定し、実現するための仕組みづくりを推進することで定評。

「南澤さん、当社は急成長を遂げたものの、各営業所間での業績差が大きく、特に強い営業所と弱い営業所の間での格差が顕著です。これが現在、我々が直面している最大の課題です。」ーーーこれは、約20年間で大きく会社を成長させた、創業経営者の一言でした。

 

複数の拠点や店舗を抱える企業では、多かれ少なかれこのようなことは発生します。業種・業界によって影響度合いは異なるといっても、立地が違えば環境も異なるので当然と言えます。

 

とはいえ、業績の差が大きい場合、そこには必ず何らかの問題が存在します。これらの問題は、大きく二つに分類できます。

 

一つ目は、企業の方針通りに現場で施策が実行されているにもかかわらず、期待した成果が得られないケースです。施策の適切性や実行方法に問題がある可能性があります。

 

この場合、多くの責任は本部側にあります。特に、現場の裁量が限定されている場合には、責任は本部にあると言ってよいでしょう。本部は現場からのフィードバックを積極的に収集し、方針や施策の適合性を見直す必要があります。

 

一方で、現場に広い裁量が与えられている場合には、現場にも問題があると言えます。環境に合わせて自ら工夫することを怠っていると判断されても仕方ありません。

 

ただし、多くの場合、そのような裁量はあまり与えられておらず、本部の方針が優先される状況にあります。にもかかわらず、責任を現場だけに押しつけるのは明らかに誤りです。

 

二つ目は、そもそも企業の方針、施策自体をまともに実行できていないという場合です。この場合、現場の責任は当然ながら重くなります。

 

決められたことが実行できない、または実行しないのは「弱いチーム」の典型です。このようなケースでは多くの場合、管理者に問題があると言えます。

 

方針・施策が実行されるためには、意義・目的を伝え、スタッフが実際に行動に移さなければなりません。そして、その後のマネジメントによって継続的に実行される必要があります。

 

弱いチームでは、意義・目的が理解できず、実行されない、意義・目的を理解し、実行してもマネジメントが効いていないため継続されないなどの理由によって、実行されません。

 

このような理由から、多くの場合、管理者の責任と言えるのです。そのため、マネジメントの基本を身につけた管理者の育成が必須となります。

 

弱いチームの改善には、管理者自身のリーダーシップ・スキルを強化し、チーム全体に対する指導力を高めることが不可欠です。そのためには、管理者育成の仕組みが必要となります。

 

強いチームは、表面的には何か特別なことをしているようには見えません。特別に優れたメンバーが揃っているわけではないのに、なぜか業績が安定して高いのです。もちろん、個の力は大事ですが、このようなチームでは個の力も引き上げられていきます。

 

強いチームと弱いチームの差は、チーム全体としての力の発揮にあります。弱いチームでは、一人一人の力が単純に足されるだけで、そこに相乗効果は生まれません。

 

強いチームでは単純な足し算ではなく、かけ算のようになります。では、本当にそんなことが可能なのでしょうか?

 

例えば、一人のスタッフが新しい販売技術を学び、その結果、1.2倍の成果を上げることができるようになったとします。

 

5人スタッフがいて、一人の力が1.2倍になったところで、0.2の成果が上がったにすぎません。

 

ところが、そのノウハウを全員に共有することで、5×1.2=6 つまり一人分の成果を生み出すことになります。

 

この例は極端に聞こえるかもしれませんが、実際に強いチームでは日常的にこうしたノウハウの共有が行われており、それが成果に直結しているのです。

 

実際に、多くの成功企業では、定期的なノウハウ共有の場を通じて、各メンバーが得た知見や技術を全社的に共有しています。こうした取り組みが、組織全体のパフォーマンスを飛躍的に向上させる原動力となっています。

 

日々、このようなノウハウの共有によって、個のスキルが上がりチームとしての成果も上がっていきます。

 

また、強いチームでは、お互いの強みや弱みを補い合うことで、相乗効果を発揮していきます。個人商店のような単なる個人の集まりと、強いチームとの違いはこのようなことから発生します。

 

日常的なコミュニケーションだけでなく、適切な会議体などの場を設けることで、このようなノウハウの共有は可能となります。

 

しかしながら、単に会議体を設けるだけでは難しいのが現状です。理由は、個の意識、リーダーの意識、仕組みなど、すべてが揃っていなければ、実行は難しいからです。さらに、それを継続されることは、特に難しい挑戦となります。

 

よくある話では、会議体のような場を設けはいるものの全員が参加しない(トップセールスなどがさまざまな理由をつけ、意図的に予定を組み込み出ない)ケースです。

 

このような状況を防ぐためには、効果的なしかけや仕組みを取り入れることが不可欠です。また、時には根本的な意識の変革も必要になります。そして、これらを推進できるリーダーを育成することができれば、それらを実現しやすくなります。

 

強いチームを築くためには、リーダー自身が率先して学び続け、常に成長する姿勢を示すことが不可欠です。リーダーが自ら模範を示すことで、メンバーの士気も高まり、組織全体が一丸となって成長を目指す環境が生まれます。

 

そして、組織全体で『学び続ける文化』を育むことで、常に新しいアイデアや技術が共有され、全員が同じ方向を向いて努力できる環境が整います。

 

貴社では、このように強いチームを築くためのノウハウ共有の仕組みを持っていますか?強いリーダーシップや文化を醸成していますか?

 

 

 

 

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