任せて育てるための極意とは
このところ、いくつかのプロジェクトで若い人たちの活躍に関心させられることがありました。入社2年目なのに、先輩たちを巻き込んだプロジェクトのリーダーを任されている人がいるかと思えば、中堅どころのポジションにいながら経営者の目線で物事を考えようとしている人がいたりと、頼もしい存在があちこちにいることが感じられたわけです。
いずれの事例にも共通するポイントとして、「いちいち上に判断を仰がない」という特徴がありました。とはいえ会社組織のことですから、何かの基準に従って任された権限の範囲内に限られるとしても、自身でモノを決め、自身で進めて行けるという立場を与えられてることが、他との違いを際立たせていました。この点にこそ「仕事を任せて人を育てる」ためのポイントが隠されていると言えます。
よく「任せる」と口では言いながら、その件について定期・不定期の報告を欲しがる上司がいます。これも放っておくと「報告という名のお伺い」になってしまいがちなのは、下のスタッフとしてもその方が精神的に楽だから、という要素が否めません。そのまま進めていると、結局元の木阿弥に逆戻りして、「任せたはずなのに・・」というような結果に終わることは火を見るよりも明らかです。
人に仕事を任せて育てるためには、任せるための基準作りや責任の取り方・取らせ方、そして報告のあり方について、総合的な仕組み作りに取り組む必要があるのです。それがしっかりと構築され、機能しているところにこそ大企業の強みがあります。中小企業と言えども、この仕組み作りを少しずつ進めて行くことによって、着実に人材は育ち、組織として仕事ができるようになってゆきます。
任せて育てるための仕組み作りはどうあれば良いか、多くの中小企業経営者の皆さん、ぜひ一度自社の場合について考えてみてはいかがでしょうか。
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