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【保存版】保証協会融資で事業をスケールアップさせる5大ポイント

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銀行活用で新規開拓コンサルタント

株式会社結コンサルティング

代表取締役 

銀行活用で新規開拓の仕組みづくりを行うスペシャリスト。31年間の銀行員経験で、法人4,000社以上を担当、審査部担当者としての企業審査は1,000社超の実績を誇る金融のプロフェショナル。
売上が倍増した雑貨メーカー、バックメーカー、新事業を立ち上げた化粧品メーカー、更には海外進出に成功した事例など、累計で100社以上の会社を成功に導いた実績を持つ。

【保存版】保証協会融資で事業をスケールアップさせる5大ポイント

「業績は好調なのですが、運転資金が枯渇してきて困っています。これ以上売り上げをあげるには借入を増やさなければならないのですが、メインバンクからは融資枠いっぱいで追加融資ができないと言われてしまいました。」とある経営者交流会でご一緒した製造業の経営者の方からのご相談です。

状況をお伺いすると、これまではメインバンクの信金さんから保証協会融資を中心に融資を受けていて、プロパー融資も追加してもらったのですが、その資金も足りなくなるくらいに業績が拡大しており、増加運転資金が確保できなければ受注をストップせざるを得ないとのこと。

現在の日本での中小企業の業況を考えると、非常に贅沢な悩みのように思われるかもしれませんが、当事者である経営者の方からすれば非常に悩ましい状況であることは十分に理解できます。アップルなどのように、必要運転資金がマイナスとなるような状況でもない限り、通常は運転資金が数ヶ月分必要なので、売り上げがあがればあがるほど増加運転資金が必要になります。

私からは、他の信金さんや地銀さんと複数金融機関との新規融資取引を開始して、増加運転資金をプロパー融資(一部、保証協会融資)してもらうようにされることをアドバイスさせていただきました。

はじめに

我々のような中小企業が事業を拡大し、持続的な成長を遂げるためには、増加する運転資金の確保が不可欠です。しかし、特に保証協会融資の枠が上限に達している場合など、どのようにして必要な資金を確保すれば良いのか悩んでいる経営者も多いのではないでしょうか?本コラムでは、保証協会融資とプロパー融資を効果的に活用し、あなたの会社の事業をスケールアップさせるための具体的な方法を紹介します。

1. 保証協会融資とプロパー融資の違いを理解する

まず、保証協会融資とプロパー融資の違いを理解しておきましょう。保証協会融資は、融資の返済リスクを保証協会が一定割合負担するため、金融機関にとってリスクが低く、比較的審査が通りやすい特徴があります。特に、中小企業にとっては、銀行からの融資を受けやすくするための有力な手段となります。

この負担制度を責任共有制度といい、従来(2007年9月末まで)は、原則100%保証協会保証(全額責任を負う=責任共有対象外)であった保証付融資について、金融機関が20%、信用保証協会が80%の割合で責任を共有する制度。なお、責任共有制度の対象外となる主な保証制度として下記があり、これらは従来通り100%保証協会保証となります(2024年6月11日現在)

(1)経営安定関連保証(セーフティネット保証)1号〜4号、6号
(2)災害関係保証
(3)創業関連保証(再挑戦支援保証、スタートアップ創出促進保証制度を含む)
(4)特別小口保険に係る保証
(5)事業再生保証
(6)小口零細企業保証
(7)求償権消滅保証
(8)中堅企業特別保証
(9)東日本大震災復興緊急保証
(10)危機関連保証

この他にも、一部対象となるものがありますので、最新の保証協会HPにてご確認ください。

一方、プロパー融資は、金融機関が全額リスクを負うため、審査が厳しいものの、保証協会の枠に依存しないことが最大の利点です。これにより、保証協会の枠が上限に達している場合でも、多額の資金調達をすることが可能です。

具体的には、保証協会融資は中小企業が初めて融資を受ける際や、業績が安定していない場合に有効です。一方、プロパー融資は、企業が成長し、一定の信用を築いた後に利用することで、より多額の資金調達が可能となります。これにより、企業の成長フェーズに応じた最適な融資戦略を構築することが重要です。

1.1. 保証協会融資の利点

  • 返済リスクを保証協会が一部負担: これにより、金融機関にとってのリスクが低減し、審査が通りやすくなる。
  • 比較的審査が通りやすい: 中小企業にとっては、資金調達のハードルが下がる。

1.2. プロパー融資の利点

  • 金融機関が全額リスクを負う: 保証協会の枠に依存しない資金調達が可能になる。
  • 多額の資金調達が可能: 信用を築いた企業が成長を加速させるために多額の資金調達が可能になる。

2. 業績状況に応じた融資の使い分け

次に、業績状況に応じて融資を使い分けることが重要です。基本的な方針として、業績が厳しいときは保証協会融資を利用し、業績が好調なときはプロパー融資を検討します。業績好調なときにプロパー融資を受けることで、金融機関との関係を強化し、将来的な資金調達の幅を広げることが可能です。

具体的には、業績が厳しいときは、まず保証協会融資を活用することで、リスクを分散しつつ資金調達を行います。これにより、企業の財務状況を安定させることができます。一方、業績が好調なときは、プロパー融資を利用することで、より多額の資金調達が可能となり、新たな成長機会を掴むことができます。

このように、業績状況に応じた融資の使い分けを行うことで、企業は常に最適な資金調達戦略を維持することができます。また、金融機関との信頼関係を強化することで、将来的な資金調達の際に有利な条件を引き出すことも可能となります。

2.1. 業績が厳しいとき

  • 保証協会融資を利用: リスクを分散しつつ、必要な資金を確保する。
  • 財務状況を安定させる: 資金調達によって、企業の財務状況を改善する。

2.2. 業績が好調なとき

  • プロパー融資を検討: より大規模な資金調達を目指し、新たな成長機会を掴む。
  • 金融機関との関係を強化: 信頼関係を築き、将来的な資金調達を有利に進める。

3. 少額でもプロパー融資を獲得し返済実績をつくる

プロパー融資は金融機関が全額リスクを負うため審査が厳しく、少額から始めることがポイントです。少額であってもプロパー融資を獲得し、確実に返済することで、返済実績を積み上げ、金融機関からの信頼を得ることできるのです。この信頼は将来的に多額のプロパー融資の獲得につながります。

具体的には、まずは少額のプロパー融資を申請し、確実に返済を行うことで、金融機関に対して自社の信用力をアピールします。これにより、金融機関からの評価が高まり、次回以降の融資申請時に有利な条件を引き出すことが可能となります。

また、返済実績を積み上げることで、金融機関との関係が強化され、将来的な資金調達の際にスムーズな対応が期待できます。このように、少額のプロパー融資を獲得し、返済実績を積み上げることは、長期的な資金調達戦略において非常に重要な要素です。イメージとしては、返済実績があなたの会社の通知表のベースとなる平常点だと思ってください。

3.1. 少額から始める

  • プロパー融資を少額でも獲得: まずは少額からプロパー融資を始める。
  • 確実に返済する: 確実な返済を行い、金融機関に対する信用力をアピールする。

3.2. 返済実績の重要性

  • 返済実績を積み上げる: 長期的な資金調達戦略において極めて重要な要素。
  • 金融機関からの信頼を得る: 信頼関係を築き、次回以降の融資申請を有利に進める。

4. 信頼関係の構築と情報の透明性

金融機関との信頼関係を構築するためには、情報の透明性が欠かせません。定期的な報告や面談を通じて、あなたの事業の状況を正確に伝え、経営の透明性を高めることが重要です。また、予測データや具体的な成長戦略を提示し、金融機関に対して自社の成長ポテンシャルをアピールしましょう。

具体的には、事業計画や財務状況の報告書を定期的に提出し、金融機関とのコミュニケーションを図ります。これにより、金融機関は企業の現状を正確に把握し、適切な融資判断を行うことができます。また、予測データや具体的な成長戦略を提示することで、金融機関に対して自社の成長ポテンシャルをアピールし、融資の獲得を促進します。

さらに、金融機関との信頼関係を築くためには、オープンなコミュニケーションが重要です。経営状況や将来的な計画について、透明性を持って情報を共有し、金融機関からの信頼を得ることが求められます。

特に、業績が不調で提出している目標値を下回ったときほど、経営状況を金融機関と共有して、なぜ目標値を下回ったか、今後挽回するための施策はどうするかなど、最高経営者であるあなたが自分の言葉できちんと支店長などに報告してください。

金融機関は、調子の芳しくないときに経営者であるあなたがどのような行動をとるか、あなたが想像している以上に細かく見ています。従業員もあなたの行動を見ていますので、忙しいからと後回しにしないようにしてください。

4.1. 定期的な報告

  • 事業計画や財務状況の報告書を提出: 定期的に報告を行い、金融機関とのコミュニケーションを図る。
  • 経営の透明性を高める: 情報の透明性を確保し、金融機関からの信頼を得る。

4.2. 業績見込みの提示

  • 具体的な成長戦略を提示: 業績見込みや成長戦略を示し、金融機関に対して自社の成長ポテンシャルをアピールする。
  • 融資の獲得を促進: 成長ポテンシャルをアピールし、融資の獲得を目指す。

4.3. オープンなコミュニケーション

  • 経営状況や将来的な計画について透明性を持って情報を共有: 金融機関との信頼関係を築くためには、オープンなコミュニケーションが重要。
  • 金融機関からの信頼を得る: 信頼関係を築き、将来的な資金調達を有利に進める。

5. 自社に適した資金調達方法の模索

最後に、自社の状況に適した資金調達方法を模索することが重要です。保証協会融資とプロパー融資のバランスを見極めつつ、他の資金調達方法も検討しましょう。これまで取引のない金融機関との新規融資取引、クラウドファンディングやベンチャーキャピタルの活用も視野に入れることで、多角的な資金調達が可能となります。

具体的には、保証協会融資やプロパー融資だけでなく、クラウドファンディングやベンチャーキャピタルなど、様々な資金調達方法を検討します。これにより、自社の状況に最適な資金調達手段を見つけ、必要な運転資金を確保することができます。

また、多角的な資金調達を行うことで、リスクを分散し、企業の財務状況を安定させることが可能です。これにより、将来的な成長を見据えた資金調達戦略を構築し、持続的な成長を実現します。

5.1. バランスの見極め

  • 保証協会融資とプロパー融資のバランスを見極める: 自社の状況に最適なバランスを見つける。
  • 多様な資金調達方法を検討: クラウドファンディングやベンチャーキャピタルの活用も視野に入れる。

5.2. 多角的な資金調達

  • リスクを分散する: 多角的な資金調達を行い、リスクを分散する。
  • 財務状況を安定させる: リスク分散により、企業の財務状況を安定させる。

5.3. 持続的な成長の実現

  • 成長を見据えた資金調達戦略を構築: 将来的な成長を見据えた資金調達戦略を構築する。
  • 持続的な成長を実現: 持続的な成長を目指し、多角的な資金調達を行う。

6. 具体的な行動提案

6.1. 業績状況を分析し、適切な融資の使い分けを検討する

  • 現在の業績と将来の予測を基に、保証協会融資とプロパー融資のバランスを見極める。
  • 業績が厳しい場合は、まず保証協会融資を検討する。
  • 業績が好調な場合は、プロパー融資の獲得を目指し、返済実績を積み上げる。

6.2. 金融機関との関係を強化する

  • 定期的な報告や面談を通じて、事業の状況を正確に伝える。
  • 予測データや具体的な成長戦略を提示し、金融機関に対して自社の成長ポテンシャルをアピールする。
  • これまで取引のない金融機関との融資取引を開始する。

6.3. 多角的な資金調達方法を模索する

  • クラウドファンディングやベンチャーキャピタルの活用を検討する。
  • 他の資金調達方法と併用し、必要な運転資金を確保する。

6.4. プロパー融資を少額から始め、返済実績を積み上げる

  • 少額のプロパー融資を申請し、確実に返済を行う。
  • 返済実績を積み上げ、金融機関からの信頼を得る。

6.5. 情報の透明性を確保し、金融機関との信頼関係を構築する

  • 事業計画や財務状況の報告書を定期的に提出する。
  • 予測データや具体的な成長戦略を提示し、金融機関に対して自社の成長ポテンシャルをアピールする。

7. 参考事例

以下に、保証協会融資とプロパー融資を効果的に活用し、事業をスケールアップさせた中小企業の事例を紹介します。

事例1: 製造業A社による生産能力の向上

企業概要

中規模の製造業

実施内容

保証協会融資を活用して新規設備を導入し、生産能力を強化。さらに、業績好調時にプロパー融資を利用して追加の設備投資を実施。

成果

生産能力が20%向上し、受注量の増加に対応可能となった。売上が前年比で25%増加し、業績拡大に成功。

ポイント

保証協会融資とプロパー融資を効果的に組み合わせ、設備投資を計画的に実施することで、生産能力の向上と業績拡大を実現。

事例2: サービス業B社による新サービスの展開

企業概要

サービス業を営む中小企業

実施内容

保証協会融資を活用して新サービスの開発資金を確保。さらに、プロパー融資を利用してマーケティング活動を強化し、新サービスの認知度を向上。

成果

新サービスの導入により、新規顧客の獲得に成功。売上が前年比で30%増加し、事業の多角化に寄与。

ポイント

保証協会融資とプロパー融資を併用することで、新サービスの開発とマーケティング活動を効果的に実施。新規顧客の獲得と売上増加を実現。

事例3: 建設業C社によるプロジェクト拡大

企業概要

地域密着型の建設業

実施内容

保証協会融資を活用して大型プロジェクトの資金を調達。さらに、プロパー融資を利用してプロジェクトの拡大と設備の増強を実施。

成果

大型プロジェクトの成功により、地域内での評価が向上。売上が前年比で40%増加し、新たなプロジェクト受注にも成功。

ポイント

保証協会融資とプロパー融資を効果的に活用することで、大型プロジェクトの成功と設備増強を実現。地域内での評価向上と新規プロジェクト受注に寄与。

まとめ

保証協会融資とプロパー融資を効果的に活用し、事業をスケールアップさせるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  1. 保証協会融資とプロパー融資の違いを理解し、業績状況に応じて使い分ける
  2. 少額でもプロパー融資を獲得し、返済実績を積み上げる
  3. 金融機関との信頼関係を構築し、情報の透明性を確保する
  4. 自社に適した資金調達方法を模索し、多角的な資金調達を実現する

これらのポイントを押さえることで、増収増益に伴う運転資金の確保が可能となり、持続的な成長を遂げることができます。中小企業のオーナー経営者として、これらの戦略を実践し、事業のスケールアップを目指しましょう。

保証協会融資とプロパー融資の違いを理解し、業績予想次第で使い分けることは、効果的な資金調達戦略の基本です。業績が厳しいときは保証協会融資を活用し、業績が好調なときはプロパー融資を検討することで、金融機関との関係を強化し、将来的な資金調達の幅を広げることができます。また、少額でもプロパー融資を獲得し、返済実績を積み上げることで、金融機関からの信頼を得ることが重要です。

さらに、金融機関との信頼関係を構築し、情報の透明性を確保することが、効果的な資金調達戦略の重要なポイントとなります。定期的な報告や面談を通じて、事業の状況を正確に伝え、予測データや具体的な成長戦略を提示することで、金融機関に対して自社の成長ポテンシャルをアピールしましょう。

最後に、自社の状況に適した資金調達方法を模索し、多角的な資金調達を実現することが求められます。保証協会融資とプロパー融資のバランスを見極めつつ、これまで取引のない金融機関との新規融資取引、クラウドファンディングやベンチャーキャピタルの活用も視野に入れることで、必要な運転資金を確保し、持続的な成長を実現しましょう。

これらのポイントを実践することで、中小企業のオーナー経営者として、事業をスケールアップさせ、持続的な成長を遂げることができます。保証協会融資とプロパー融資を効果的に活用し、会社の未来を切り拓くための戦略を構築しましょう。

あなたは最高経営責任者として、どのように保証協会融資とプロパー融資を効果的に活用されますでしょうか?

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