キーエンスになる
「高収益体質」とは?
「高収益体質」は、一言で言うと「いつも高い経常利益率を生み出せる会社」であるということです。
「いつも」です。
たまたま売上が伸びて増益になったのを高収益体質とは言いません。
キーエンスがそういう会社ですね。
私は現在の経営コンサルタントとして仕事をする前はキーエンスの営業マンでした。
キーエンスについては知っている方も多くいるのではないかと思います。
中小企業の町、尼崎で創業し、現在は東証一部上場企業。
営業利益率は40%超という、文字通りの日本の高収益企業の代表とも言える会社です。
私はこのキーエンスで大学卒業後約4年弱、営業担当として仕事をし、その時の経験や知識が今のコンサルタントとしての仕事の基礎にもなっています。
ところで、キーエンスは上場してから営業利益率が高くなったのではないと言うことをご存じですか?
私が入社したのは大証二部の時でした。
このときすでに、営業利益率は45%を超えていました。
大証二部に上場する前の中小企業時代からすでに営業利益率は50%近くあったということです。
キーエンスが、長期間にわたって、このような極めて高い営業利益率を生み出すことができているのはなぜでしょうか?
会社が急成長することで利益が増加する会社はあります。
しかし、キーエンスは急成長する以前、上場する以前から高利益率でした。
ネットではいろいろな人がキーエンスの高収益の理由を様々に挙げています。
- 他社にない商品を開発する
- 直販制度
- ファブレス
- 高い営業力
- 優秀な人材の採用
など。
どれも間違ってはいません。
しかし、実際にそこで働いていた者しかわからないことがあります。
それは、
「理念を戦略まで落とし込み、仕組みとして実践している」
ということです。
キーエンスは上場する遥か前から、理念、すなわち考え方や判断基準が、戦略や行動、管理レベルまでブレイクダウンされ、それが仕組みとしてシステム化されており、これらに基づいて社員が行動しているのです。
簡単に言うと、理念を言葉だけで終わらせずに、トップから一般社員まで全員が行動に表して実践しているということです。
これを上場する以前からやっていました。
理念と言うと、社会貢献や感謝の気持ちなど会社として持っておかなければならないことを道徳的な言葉で表現されたりしているのが多く見られたりしますね。
私は、理念と言うのは、存在価値を明確にするためのものだと思います。
「我が社は何のために存在するのか」
「我が社の存在価値は何なのか」
キーエンスの理念は、まさにキーエンスの存在価値を示し、そのための判断基準を示していました。
ちなみに、キーエンスのホームページでは経営理念は全て公表されていません。ほとんどの方が知らない理念があります。
世界のエアラインの中でトップクラス。
ANAの9倍という収益体質を作りあげたJALの理念も、JALの存在価値、判断基準を示しています。
そして、キーエンスもJALも、どちらも理念を実現するために、どういう行動をしなければならないかが明確になっていて、その行動の取り組み度合いを推進チェックしています。
①あなたの会社の経営理念は、会社の存在価値=何のために存在するのかを表していますか?
②あなたの会社は、その理念を実践していますか?
③その理念を、行動レベルにまで落とし込んでいますか?
④そして、そのあなたの会社の存在価値と会社が必要とする利益の関係性を言葉で表し、社員に伝え、共有するようにしていますか?
これをやるかやらないかが、高収益企業への分かれ道です。
会社が高収益になるためにもっとも重要なことがこのことなのです。
11月は前回のコラムにも書いた、
20%の会社が実践している「黒字メソッドに基づく利益を増やす計画」勉強会をスタートさせますが、来年2月から、人数限定の「高収益企業になるための勉強会」をスタートします。
一年間で、あなたの会社の利益率を10%上げることをゴールとして行います。
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