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「特別感」を醸し出す方法

SPECIAL

ストック型営業戦略コンサルタント

株式会社南澤コンサルティング

代表取締役 

売上増と安定を同時に手にできる「ストック型営業」の仕組みづくりコンサルタント。
26年間にわたるカーディーラーでの営業経験(その中で店長として5店舗を15年間にわたり統括)から得た知見と実践を通じて、「ストック型営業」の仕組みを独自に構築。「人」を最も重要な資源と位置づけながら、限られたリソースを最大限に活用し、機動的な戦略を決定し、実現するための仕組みづくりを推進することで定評。

 

「南澤さん、当社は特許技術を持っているのですが、それをあまり活かせていません…」―――これは、かつてご支援した社長の一言でした。

 

特許は何件も取得していながら、それを売上や収益に結びつけることができていないという悩みです。

 

このような話は、技術志向のスタートアップ企業でもよく耳にします。どんなに素晴らしい技術や特許を持っていても、顧客にとっての価値が認められなければ、それらは意味を成しません。顧客のニーズに応える製品やサービスを提供することで、初めて真の価値が生まれます。

 

顧客に価値を提供する手段として、特許や技術は大いに活用できます。単に技術を開発し特許を取得するだけでなく、そこから一歩踏み出し、顧客の具体的な要望に応える製品やサービスを開発することが重要です。

 

「特許」や「商標」などの知的財産は、模倣を防ぐという基本的な役割を果たしますが、それだけでなく、正しい見せ方によって「特別感」を醸し出し、企業のブランド価値を高めることも可能です。これらは、信用や信頼といった無形の価値を形成し、顧客との強い結びつきを生み出します。

 

そして、特許だけが「特別感」を醸し出す手段ではありません。さまざまな方法で、顧客にとっての「特別感」を提供することは可能です。「特別感」は、体験が通常と異なり、非日常的または独特であることを意味します。

 

また、「特別感」は、感動的な体験や感激するような出来事に対する感情的な反応を表します。これには、その人にとっての価値や意味の深さが含まれています。例えば、誕生日、記念日などの特別な日に、特別な製品やサービスを提供することが一般的です。

 

「特別感」は、個人の内面的な感覚に深く関連し、言葉で表現することで共有される価値や記憶の重要性を強調します。

 

英語での"Special feeling"はその場面でのポジティブな感情を示すことが多く、日本語の「特別感」とは異なり、意味合いがより限定的です。

 

このような日本語の「特別感」は広範な意味があり、日本特有の概念であるとも言えます。同様に、日本特有の概念として、「おもてなし」があげられます。

 

一般的に「おもてなし」は、心のこもった待遇のことで、顧客に対して心をこめて歓待や接待サービスをすることを言います。

 

「おもてなし」は、英語だと「ホスピタリティ」とされていますが、厳密に言うと少し意味が違います。「ホスピタリティ」の概念では、ホスト側とゲスト側は基本的に対等関係であることや、見返りを求めないことが強調されます。特に、宿泊施設やレストランなどのサービス業で使われる場合が多いです。

 

どちらにしても、顧客に対する心からの配慮を表現し、感動的な体験を提供することも、「特別感」を生み出す一助となります。

 

また、特別感を高める戦略として、特定の顧客向けに「当日限定」、「期間限定」、「お得意様限定」などの特別なオファーを提供することが効果的です。

 

さらに「トキ消費」という概念を活用して、消費者に一時的で独特な体験を提供することで、その特別感をさらに強調することができます。

 

そのような体験が重視される中で、優遇されているという「特別感」を与えるために、イベント開催などを行うことも効果的な方法です。

 

また、いくつかの簡単な方法で大きなコストをかけずに「特別感」を醸し出すことができます。例えば、「お客様を名前でお呼びする」というのも、その一つです。

 

私は店長を15年間務めましたが、「〇〇様、いつもありがとうございます」と、一言加えるだけで印象が大きく変わることを知っていたので、その一言を最大限に活用していました。

 

他にも通り一辺倒の挨拶ではなく、そのお客様に合わせた一言を添えることによって、「特別感」を醸し出すことも可能です。実施するための仕組みづくりが必要となりますが、特別大きな投資は必要ありません。

 

もう15年以上も前の話ですが、私は店長になってまもなく、来店顧客に提供するお茶とお菓子に名前入りのメッセージカードを添えることを始めました。そのような取組みによって、意図的にリピーターの獲得を狙っていました。

 

これも、目的は顧客が優遇されているという「特別感」を醸し出すだめの私なりの工夫でした。

 

このように、大きなコストや手間をかけずとも、「特別感」を醸し出す方法はあります。あくまでも、顧客が優遇されているという感覚を得ることが重要なわけです。顧客が優遇されていると感じることで、リピーターを獲得しやすくなります。

 

もちろん、業種・業界や提供する製品・サービスによって、「特別感」を醸し出す方法は変わってきます。最適な方法を考えて実行する必要があります。

 

ただし、このような取り組みを行うためには、意図を理解し、全員参加で協力する組織・チームづくりが欠かせません。そのために必要な仕組みづくりが重要であると、店舗経営コンサルタントの私は考えます。

 

貴社では、顧客に対して「特別感」を醸し出す仕組みがありますか?そのような仕組みによってリピーターを獲得することができていますか?

 

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