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人が採れない!そんなときは

SPECIAL

オルタナティブ経営コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

カーボンニュートラル、SDGs、サステナビリティ、サーキュラーエコノミー、社会的インパクト評価などへの対応を通じた現状打破と成長のための対案の構築と実践(オルタナティブ経営)を指導する。主な実績は、増客、技術開発、人財獲得、海外展開に関する戦略の構築と実現など。

人手不足は年々深刻化しています。就職市場のあり方を一変させたリクナビ・マイナビに代表されるオンライン就活は、今や学生だけのものではなくなり、ヘッドハンティングやリファラル採用など積極的中途採用市場でもオンライン化の動きが急速に進んでいます。

成長軌道にある会社のほぼすべてが抱える共通の悩みが人材確保です。経営者がどれだけ悩んでも、人事担当者がどれだけエネルギーを注いでも、採れないものは採れないうえに、せっかく採用した新人も3割は辞めて当たり前、という時代。何とか対策を打たなくてはならないと考えるのは皆同じです。ではどのような対策があるというのでしょうか。

当社がお勧めしているのが、インターンシップの受け入れです。とはいえ、単純な受け入れだと「学生に対する就業体験の提供」に終わってしまい、就職つまり人材確保へとつなげることが難しくなります。学生はインターンシップ制度を活用して、次から次へとさまざまな会社を見て歩くので、必ずしも御社での経験を評価してくれるとは限らないからです。

横並びに企業を比べると、中小企業はどうしてもネームバリューの点で大企業に対してハンディを負います。多くは給与や福利厚生の面でも見劣りするかもしれません。ではどうするか。当社では、それ以外の部分で勝負できるような条件整備をご提案しています。

理系の学生であれば、これまで継続してきた勉強や研究の継続機会を提供することも一案だと言えます。学会などへの参加経費や、論文発表の機会などを積極的に提供すると言った対応です。地味ですが、学生からの評価は低くない視点です。

数年の実務経験を積んだ後に、企業が修士号などの学位取得を支援する、といったキャリアパス形成の提案も魅力的なものだと思います。同様に、卒業までの奨学金提供なども学生に真剣味を感じてもらう施策としては有効です。

やや大がかりな取り組みになりますが、これらの条件をインターンシップ参加者だけに提示するのではなく、該当する学校の学生を対象とした会社主催のコンテストに仕上げてしまうという方法もあります。そうすることで優秀な学生とのつながりを確保でき、その上で条件提示が可能になるからです。

企業によっては、経済界や地元企業との申し合わせなどにより、独自の採用活動がしづらい場合もあろうかと思いますが、コンテストなどの仕組みを活用することで、審査や表彰の機会を利用した自由度の高い人材サーチが可能になりますので、そのあたりは柔軟にご検討頂ければと思います。

この取り組みは、何も学生向けに限った話ではなく、中途採用人材に当てはめても良いのではないでしょうか。いわゆる即戦力についても人材不足の波はひたひたと押し寄せつつあります。企業が人材確保におカネを使わざるを得ない時代はここしばらく続くものと思われますので。

 

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