若者の発想を取り入れる方法
新しい発想を探そうとするときに「よそ者・若者・馬鹿者」の知恵というような言い方があるのをご存じの方も多いと思います。企業経営においてもまた、新たな視点で事業を洗いなおすことによって、それまで見えていなかった改善点や事業機会が見つかることも少なくありません。他方で、企業にとって意外と難しいのは「よそ者・若者・馬鹿者」的な視点を確保することで、いつものメンバーが集まっただけでは何の変化も起きないのが実態だからです。ではどうやってそのような視点を確保すればよいのか?
今回ご案内するのは、「課題発見型インターンシップ」という取り組みです。大学や高専から3人一組で学生を受け入れて現場を定点観測してもらうという方法なのですが、1週間程度のプログラムでも企業の目線では今まで見えていなかった発見が目白押しになります。
ここでポイントになるのは「3人一組」という設定と、最終日の反省会に引率教員が参加することの2点です。通常のインターンシップは学生1名で参加することが多く、たとえ現場で他校からの参加者と合流することがあっても、就業体験を通じて耳に入った情報はインターン生自身の胸にしまい込まれて終わり、という展開になることが多いのですが、「課題発見」というタスクを課された3名グループだと、見つけたことは何でも共有する流れになるため、その段階で気づきがすべて可視化されるのです。
反省会に合流した引率の先生の役割は、その中で光る発見を拾い上げ、経営課題に仕上げて企業側へ残してくれることです。高専生、あるいは大学生の気づきは言ってみれば「原石」なのですが、それを価値あるものに仕上げて会社に引き継ぐ部分を引率教員が引き受けてくれることで、社内的な整理にも乗せやすくなるという効果が生まれるのです。
もしそれが本当に価値ある発見だとした場合には、学校と企業の共同研究事業に立ち上げることも可能となります。企業にとっては、これまで「よそ者・若者」の知恵を借りる方法が、あるようでなかったと思うのですが、この方法を使うことで新たな可能性を探る取り組みができるようになりました。それが最終的には知財として新たなビジネスのネタになった例もありますので、ご興味ある方にはぜひ当社へお問い合わせを頂ければと思います。
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