AI時代が本格化する前に中小企業がやらなければいけないこと
先日、お会いしたお客さんから「Chat GPT使ってます?」という質問を受け、「使ってみるとすごく便利」ということで意気投合しました。
出始めの頃少し使ってみて「まことしやかにウソをつく」と断じてしまったChatGPTですが、最近の新聞記事には「企業の事務作業が7割削減できる」といった掲載もあり、人材不足の手っ取り早い解決策となってもいるようです。
以前であれば何時間もかかっていた面倒な作業も驚くほどのスピードでやってのけます。しかも、完成度は質問を繰り返すことによってどんどん上がっていくという次第。
アメリカではカウンセラーやコピーライターが失業したという話も聞こえてきます。少し前、AIでなくなる職業は?という情報で激震が走ったものの「まだまだ遠い話でしょ」とタカをくくっていましたが、どうもそう遠い話ではなさそうです。
会社のなかからルーティンワークがなくなるとしばらく前に警告が出されました。カウンセラーやコピーライターはルーティンワークではないように感じますが、これらも膨大な情報の中から最適な答えを導き出すルールさえわかっていれば、できないことではありません。
むしろ、人がやるよりも多くの応答バリエーションを生み出すことができますから、そのアウトプットに人手で若干のアレンジを加えれば、大いなる時短を実現します。しかも、安価に、です。
安い海外製品の流入で一気に衰退したかつての日本の伝統産業の様子と重なります。のんびりと昨日の続きを繰り返していれば定年まで無事に暮らしていけると思っている方は、あるとき突然、仕事をAIに奪われる、それもありうることだと感じます。
そうなったら人がやるべき仕事は何なのでしょうか。
Chat GPTを使ってみて分かったのは、AIに対していかに前提条件を作って、効果的に質問を投げかけるかというスキルの必要性です。やつは質問がなければ動けない。質問を生成する能力もお持ちのようですが、質問を生成するためにも人が質問を投げかける必要があります。ということは、人に求められるのは、良質な質問を投げかける能力だということです。
ChatGPTやAIに関する書籍が示唆しているのは、「AIをアシスタントとして使いこなし、人は人でしかできない付加価値の高い仕事をするべき」ということです。ということは、付加価値の高い仕事ができる能力を育成していかなければいけないということです。でなければ、いらない人材があふれる職場になるか、AIに代替させれば圧倒的に効率が上がる仕事を人がいつまでもやり続ける職場になってしまう。私の持つまだ少ない知識の範囲でもそのくらいのことは予想できます。
私は人が潜在的に持つ能力の可能性を信じる派です。もしそれが何らかの理由によって引き出されていないとしたら、引き出す策を打つ必要があります。マインドポジション経営はそこを担っていきます。
さて、貴社の状況はいかがでしょうか。
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