インターンシップに期待するもの
毎年夏から秋にかけては、学生が企業で就業体験を積む「インターンシップ」が多く行われる時期ですが、昨今は人手不足の影響もあってか、どこでもインターンシップは大人気、しかも相当な買い手市場になっている模様です。
往復の交通費と滞在期間中の食費負担は当たり前、それ以外にもさまざまな気遣いで学生たちの印象を良くしようと努力する動きが目立つようになってきました。他方でこの春に、一日もしくは半日の、いわゆる研修を「インターンシップ」と称することは認めないという決定を「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」が打ち出したというニュースがメディアを賑わしました。この協議会は経団連と大学側が作ったもので、本来のインターンシップは就職希望者集めのためのイベントではない、ことを再確認したものと言えます。
私もクライアントの依頼でインターンシップの仲介をさせていただくことがあるのですが、単なる人集めでは意味がない、ということを繰り返しご案内しています。ある程度じっくりと時間をかけて、事業の説明と課題の共有を図る中で、その学生個々人がどのような発想を持ち、どんな反応を見せるのか、しっかりと観察することに時間を使うべきなのです。その意味で、どんなに短くとも1週間、できれば半年から1年はその学生との縁を繋いでほしいと申し上げています。
オンラインでエントリーシートを受付け、Zoomで面接をこなし、最終面接時に本社を訪問して就職が決まる、そんなプロセスで入社した人材が数か月で違和感を理由に退職するのは、ある意味で当たり前なのではないでしょうか。そのためだけにエージェントに対して学生一人あたり100万円を超える費用を払うのは、どう考えても間尺に合いません。
じっくりと時間をかけて、学生と企業との間でお互いをしっかり理解し合うこと、インターンシップはまさにそのプロセスの入り口に当たるものだと言えるのです。
経営者として、明日の人材戦略を考える上でインターンシップは必須の取り組みとなって来つつあります。「どのように準備したらよいかわからない」という声もたまに聞きますが、当社ではどなたでも対応いただけるパッケージ型の方法論をご用意しております。インターンシップを通じて優秀な学生の確保を試みたい、という方はぜひお問合せ頂ければと思います。
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