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誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりが経営者の責任!

SPECIAL

銀行活用で新規開拓コンサルタント

株式会社結コンサルティング

代表取締役 

銀行活用で新規開拓の仕組みづくりを行うスペシャリスト。31年間の銀行員経験で、法人4,000社以上を担当、審査部担当者としての企業審査は1,000社超の実績を誇る金融のプロフェショナル。
売上が倍増した雑貨メーカー、バックメーカー、新事業を立ち上げた化粧品メーカー、更には海外進出に成功した事例など、累計で100社以上の会社を成功に導いた実績を持つ。

「来年、創業100年になるのですが、コロナ禍の影響もあり周年行事をしないこととしました。中途半端な行事にはしたくないですし、予定していた経費は開発に回します(笑)。息子も会社に入ってくれましたので、バトンをキチンと渡せるように整えていこうと考えています。」──とある経営者交流会で知り合った飴菓子製造業の社長との雑談からです。

【創業100年を迎えるにあたって】

飴菓子製造販売で創業100年を迎える・・・と聞いただけで、「凄い!あの手作り飴だよね!」「どのような経営をされているのだろうか?」と非常に興味が湧いて、失礼ながらいろいろとお伺いしました。

1.後継者にキチンとバトンを渡したい

この社長は3代目。息子さんが4代目候補として会社に入られたので、あとは息子さんにバトンをキチンと渡せるように社内の仕組みを整えたいとのこと。

具体的には、稼ぐ仕組み(新商品開発、定番品以外のものを異業種に対して企画・提案営業など)と、社内体制(含む職人育成)の構築などで、これまでの100年をさらに発展させる仕組みづくりをされようとしています。

2.手作りの飴菓子製造について

手作りの飴菓子製造というと、テレビなどでご覧になった方も多いのではないでしょうか?釜を直接火にかけ、140℃の高温になるまで水分をとばしながら飴を炊き上げて、冷却板に流し込み冷やします。味付けや色付けをして、パーツ毎にハサミで切り分け、色とりどりのパーツを手作業で形作っていくのです。それはまるで宝石のようだとのことです(驚)。

組み上げられた大きな飴を引き伸ばして、千歳飴のように1本の長い飴に、さらに職人さんが手作業で整え機械で一口サイズにカット!手作業なので、それぞれの飴が微妙に異なっており、味わいとともにほっこりさせてくれます。

飴のレシピがあれば、自分でもつくれるのでは?!と、ご自身で飴づくりをされたことがあるそうなのですが…とてもお客さまに出せるようなものはできなかったとのこと。職人技の凄さを改めて実感されたそうです。

3.社長が大切にしていること

このときは、新しい機能性の飴をいくつか試食させていただきました。
その中で際立っていたのが、「特許製法」により無添加でつくられた飴でした。

①技術を磨く

原材料のみ100%で、この会社の特許製法でしか無添加でつくることができないとのことで、「高付加価値・高価格で業界内のフェラーリ・ポルシェを目指しましょう!」と日頃からお伝えしている私としては、「お見事!」と思わず叫んでしまいました(笑)。

②この世にないものをつくりだす

そして、何よりも大事にされていたのが「この世にない面白いものを作り出す事」と「自分自身が感動出来る商品をつくる事」とのことです。社長ご自身や職人・従業員が感動する事が出来ないものはお客さまを感動させる事は出来ないからだそうです。

③ありがとう経営

社員全員で考え、社員自ら、そして社員の家族、お客様、仕入先様を大切にしていくありがとう経営を実践する。そのために、職人の方をはじめとする社員一人ひとりが助け合いながらひとつの価値ある目的に向かって働ける場を社長として提供しておられます。

④今後の展開

さすが100年続く職人集団だと感心していると、「我が社なんかまだまだですよ。300年、400年と続いている会社がいくらでもありますから。今後も手作り技術を活用し日本の伝統文化を次の世代に継承しつつ良い文化を国内、さらには海外へ向けて発信することで、さらに発展するように頑張ります!」とのこと。

儲かるビジネスモデルと自走する組織(従業員が自ら考え、対話し、行動する)の仕組みづくりをコンサルティングさせていただいていますが、この飴菓子製造業の社長さんはまさに実践されています。親子3代で100年続けてきたことがその証明ですし、だからこそ、4代目候補の息子さんが入社してくれたのです。

【誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくり】

中小企業オーナー経営者の皆様へ、後継者対策として将来に備えてやるべきこと、誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりについてお伝えします。

儲かるビジネスモデルだけでなく、会社を仕組みで回す仕組みを築くことが不可欠です。このような取り組みにより、業界内のフェラーリやポルシェのような存在を目指しましょう。

創業から100年以上続く会社や創業300年超の企業においても実践されている方法です。そのため、あなたも本物の社長として、誰が後継者になっても託せる会社を築くことができるのです。

1.託せる会社の仕組みづくりの7大ポイント

最高経営責任者であるあなたが率先して後継者に託す会社の仕組みを作り上げなければなりません。リーダーシップを発揮し、具体的な行動を通じて後継者対策として将来に備えるべき事柄を実践しましょう。以下に、中小企業オーナー経営者が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりを行うための重要なポイントをご紹介します。

①ビジョンの明確化と共有

強力なビジョンを掲げ、それを全社員と共有しましょう。後継者が会社の方向性を理解し、ビジョンに共感することが重要です。共通の目標を持つことで、組織全体が一体となって成長できます。

②組織文化の確立

強固な組織文化を築き上げましょう。会社の理念や価値観を徹底的に浸透させ、後継者にも引き継がれるようにします。組織文化は、会社のアイデンティティを形成し、持続的な発展に貢献します。

③リーダーシップの発揮

社長自身がリーダーシップを発揮することが重要です。後継者に対して的確な指導や育成を行い、リーダーとしての資質を身につけさせましょう。リーダーシップの力によって、会社は強固な基盤を築くことができます。

④組織のフラット化と情報共有

ヒエラルキーをなるべくフラットにし、情報共有を促進します。情報の透明性を高めることで、後継者も意思決定に積極的に参加できる環境を作りましょう。組織全体が主体的に動き、変化に柔軟に対応できるようにします。

⑤従業員の教育・研修の推進

従業員の教育・研修を重視しましょう。後継者には特に経営者として必要なスキルや知識を習得させることが重要です。持続的な発展には、従業員全体が高い専門性を持ち、柔軟な対応力を持つことが求められます。

⑥リスク管理と事業継続計画の策定

リスク管理体制を整え、事業継続計画を策定しましょう。万が一の事態に備えて、会社の存続を確保するための手段を用意します。後継者には安心感を与え、会社の将来に対する信頼を高めましょう。

⑦外部のアドバイザーの活用

外部のアドバイザーの知見や経験を活用しましょう。中小企業オーナー経営者には、専門知識や新たな視点が必要です。アドバイザーの助言を受け入れることで、会社の成長を促進し、後継者へのスムーズなバトンタッチを実現します。

以上が、誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりの重要なポイントです。

2.インパクトのある会社づくりのために

今後、100年、200年…と未来永劫、あなたの会社が反映し続けるために、以下のような特徴を持つインパクトのある会社づくりをお勧めします。

①持続的な革新と成長戦略の追求

市場の変化に柔軟に対応し、持続的な革新を推進します。新たなビジネスモデルや技術の導入、顧客ニーズの把握など、常に成長戦略を追求しましょう。

②チームの育成と人材の活用

強力なチームを形成し、人材を最大限に活用します。後継者だけでなく、優れた人材の採用・育成にも注力し、組織全体の力を引き出しましょう。

③ブランド価値の向上と顧客満足度の追求

品質とブランド価値の向上に取り組み、顧客に対する満足度を追求します。優れた製品やサービスの提供を通じて、顧客の信頼を得ることが重要です。

④グローバル展開と国際競争力の強化

国内市場だけでなく、グローバル展開にも意欲的に取り組みます。国際競争力の強化や海外市場への進出は、会社の成長と後継者の可能性を広げることにつながります。

⑤持続可能性と社会的責任の実践

環境への配慮や社会的責任の実践を行います。持続可能なビジネスモデルの構築や地域社会への貢献は、企業価値の向上と後継者への価値を提供します。

これらのポイントを実践することで、誰が後継者になっても託せる会社の仕組みを強固に確立することができます。中小企業オーナー経営者の皆様は、長い歴史を持つ会社や成功を収めた企業のノウハウを参考にしながら、自身のビジネスに取り入れることが重要です。

誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりは、経営者の責任です。あなた自身が優れた社長として、率先して行動し、将来に備えた戦略を立てましょう。そして、後継者に自信を持ってバトンを託すことができる、強固で持続的な企業を築いてください。

【まとめ】

誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりは、経営者の使命と責任です。

ビジョンの明確化と共有、組織文化の確立、リーダーシップの発揮、組織のフラット化と情報共有、従業員の教育・研修の推進、リスク管理と事業継続計画の策定、外部のアドバイザーの活用―これらの7大ポイントを意識し、積極的な取り組みを行うことで、後継者問題を解決し、成功を収めることができます。

今回ご紹介した創業100周年を迎える飴菓子製造業や、創業300年以上の企業では当然のように後継者問題に取り組んでいます。彼らの成功の秘訣は、後継者問題に対して真摯に向き合い、経営者の率先典範と実践にあります。後継者問題は中小企業にとって深刻な課題ですが、決して克服不可能なものではありません。経営者の責任感と行動力があれば、誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりは実現可能なのです。

経営者の皆様におかれましては、後継者問題を軽視せず、積極的な対策を講じることをお勧めします。今後、100年、200年…と未来永劫、あなたの会社が反映し続けるために、持続的な革新と成長戦略の追求、チームの育成と人材の活用、ブランド価値の向上と顧客満足度の追求、グローバル展開と国際競争力の強化、持続可能性と社会的責任の実践―これらインパクトのある会社づくりのために強化すべきポイントにも対応していくことで、今後、100年、200年…と未来永劫、あなたの会社が反映し続ける強い経営基盤の会社に変革していくことができます。

後継者問題は中小企業にとって深刻な課題ですが、経営者の率先典範と誰が後継者になっても託せる仕組みづくりがあれば克服可能です。ぜひ、このコラムを参考にして、将来に備えた後継者対策を行い、誰が後継者になっても託せる会社の仕組みづくりに取り組んでください。

あなたは経営者として、どのような会社の仕組みづくりに取り組みますか?

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