良い社長の条件とは
かの一倉定先生は、「良い会社とか悪い会社とかはない。あるのは、良い社長と悪い社長である。」という名言を残されています。コンサルティングを生業にしていると、全くその通りであると感じることがしばしばあるのですが、では「良い社長」とはどういう社長のことを指すのでしょうか。
まず間違いなく言えるのは、「稼ぐ社長は良い社長である」ということです。たとえ人品骨柄が卑しかろうと、家庭に大きな争いを抱えていようと、社長として見たときに、稼ぐことを凌ぐ判断基準はないと言えます。
ポイントはこの「稼ぎ」が果たしていつのものなのか、という点だと思います。昨日の稼ぎは大きくても、明日それがゼロ、あるいはマイナスになるとしたらそれはどうでしょう?今日、明日、明後日と同じ稼ぎが続くというのも微妙かもしれません。エスカレーターのように一本調子でゆっくり上がる稼ぎもあるかもしれませんが、エレベーターのように、時に止まったり、時に一気に進んだりしながらぐいぐいと上がって行く稼ぎもあるかもしれません。
直接お付き合いしていて思うのは、「これだ!」という事案に出会ったときに、手ごたえを表情に出して頂ける正直な社長さんとは仕事がしやすい、ということです。コンサルタントの私がそう思うのですから、社員各位もそう思っているに違いありません。そんな時、社長のアタマの中で見えているのは間違いなく「明日の稼ぎ」の事だと思うのですが、そのネタを嗅ぎ取り、取り組みを意思決定して迅速に動ける社長であれば、それはかなりの確率で「稼げる社長≒良い社長」なのだろうと思います。
その逆に、「あの社長は何考えているかよくわからない」みたいな見られ方をしているとするならば、そこで機会損失が発生している可能性は高いと思います。手ごたえを感じているのかいないのか、どちらを向いて動けばよいのか、社員が初動に迷うことにつながるからです。
経営者たるもの、稼ぎに対する反応は旗幟鮮明にすべきなのです。そうすることで周囲の協力を「明日の稼ぎ」づくりへと集中させることができるのです。
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