売上100億を目指すことの意味
最近、売上20億くらいの経営者と話す機会があると、私は「売上100億」という成長目標についての話をします。普通100億を意識しだすのは、安定的に売上30億を超えたあたりだと言われますから、正直言って「まだちょっと早いかな」的な視点だと思うのですが、今日は頭の体操だと思ってお付き合いください。
今仮に売上30億(20億ではありません)の会社があったとして、年率5%で成長した場合に、売上100億を突破するのは何年後だと思いますか?実は25年ほどで達成してしまうと言う計算が成り立つのです。年率10%だとそれがわずか13年で達成できることになります。ちなみに、年率10%は20億の会社をわずか5年で30億にしてくれる成長率です。
日本もここしばらく低金利の時代が長く続きましたが、事業の成長率は常に低かったわけではなく、「失われた30年」と言われた間でさえ、成長産業は次から次へと現れていました。その動きは今後も変わることはないでしょうし、脱炭素や循環経済などの、これまでなかったテーマが加わったことにより、むしろ長期の成長機会を求めやすくなってきている要素もあるわけです。
ポイントは変化を恐れないこと、変化を読んで先々へと手を打ってゆくことに他なりません。業界秩序やこれまでの産業構造みたいなものは、時代が変われば変わってゆくものであることをどこまで理解できるか、経営者の眼力が問われる時代になってきていると言えるでしょう。
新規事業への展開による多角化もあれば、海外市場への目配りも当然視野に入ってくると思います。そうなるときのポイントは、いかに経営の求心力を維持するかではないでしょうか。企業理念や哲学を突き詰めて、まずは100年経ってもびくともしない礎を築いておくことです。
そもそも「適当に儲かっているからそれで良い」と思っている売上20億企業の経営者には、売上100億を論じる資格はありません。20億の会社など市場構造が変わればいとも簡単に潰れてしまいます。変化に潰されたくなければ、リスクを覚悟で攻めるしかないのが経営者の宿命なのです。
20億から5年かけずに30億へ、そしてそこから100億へ。経営者として大きく伸びようとするならば、何よりもまずそのための下準備に心を砕いてください。「今のままではダメだ」からスタートする新たな仕組み作り。あくなき成長志向の経営者を、当社はいつも全力で応援しています。
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