新たな取り組みでよく見られる、共通の失敗パターン。
「まだまだOEMの割合は多いのですが、今期はギフト直販事業を2億超えまで持っていきたいです!」
中部地方に本社を置くOEM製造メーカーW社長と先週、オンラインでしたが久しぶりにゆっくりお話を伺った時、このように熱くおっしゃられました。
W社長の会社は当社との出会い後、直販からギフト化にまで邁進された結果、その成長は長く続いており、ECのコロナ特需後も伸び、毎年130%の成長をされ続けています。
何の直販ノウハウもなかった中で手探りで始められた事業、最初から数字的な目標を立てられすはずもなく・・・。
なぜ、W社長の直販は特段の目標がない中で成長できたのか?
これまで私は多くの社長、会社を見せていただいてきて、失敗されるパターンの代表として多くの会社が陥りがちなのが、目標数字がいつも先に来て達成できないと早々に諦めてしまわれてしまう、人もお金も掛けてきているのに・・・という、もったいないパターンです。
特に中長期的な事業に取り組むにおいては目の前の数字だけに囚われて追いかけてしまっては、成功のための失敗も活かせずに短期間で終了・・・という結果に陥ることが本当によくあります。
とはいえ、必死になって目標数字を追いかけることが悪いわけではありませんし、どうしてもうまくいかない場合、どこかの時点で見切りをつけることも重要な経営判断であることも、もちろん理解します。
このようなことを申しますと「そんなことは重々承知している。我が社は目的もしっかりある!」と各所からお叱りを受けそうですが、実際のところ「よし、これで行こう!」と社長自らが決めたはずなのに、走り出した当初の数字が思惑より悪いと定めた目的はどこかの時点から見失われていき・・・。
「何が原因だ?来月はどうなんだ?」と社員を詰めたり、目の前の数字だけに囚われてしまった結果、当初の熱い情熱も失われ、知らぬ間にシュルシュルと収束していくのをたくさん見てきました。
会社は利益を出してナンボ・・・は当たり前です。ですが、中長期を見据える事業からその得たい利益を生み出すためには目標設定と同時に、 ”目的の維持”がとても重要なのです。
狙いが”目的”であり、狙いを実現した先の得たい結果に真っ直ぐ行き着けるよう設定するのが”目標”ですよね。
むろん経営者であれば、それだけでなく「いくら売れる?いくら儲かる?製造や在庫をどう回す?」ということにも頭を巡らせます。
しかし、新たな取り組みである新規事業、新商品開発などがすぐにはうまくいかなかった場合、挑戦をし続けるにせよ撤退するにせよ、一番の判断基準にしなければならないことは、自社が目的として掲げるものに対して、この先も沿うものかどうか?です。
常にブレずに粘り強く続けることが出来たなら、先のW社長の会社のように大抵の失敗は乗り越えながら、強く成長発展できるのです。
その実、長く保ち続けるために深く難しいのがこの目的の設定です。ですので当社ではどのクライアント企業に対しても中長期で成長発展していただけるよう、この部分を導き出すことに最も力を注いでいます。
あなたの会社の新たな取り組みでは、数字だけを追っかけていませんか?
目的の実現に向かって日々歩まれていますか?
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