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技術開発力と収益力

SPECIAL

オルタナティブ経営コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

カーボンニュートラル、SDGs、サステナビリティ、サーキュラーエコノミー、社会的インパクト評価などへの対応を通じた現状打破と成長のための対案の構築と実践(オルタナティブ経営)を指導する。主な実績は、増客、技術開発、人財獲得、海外展開に関する戦略の構築と実現など。

製品やサービスの価値を向上させるために、企業はさまざまな努力を行っています。典型的なもののひとつが技術開発です。それにより今までできなかったことが可能になり、よりよい製品やサービスを提供できるようになって収益力も向上する。コトバにすると簡単ですが、その行程は長く険しいものであることが少なくありません。

理想を言えば、常に工程を見直して新たな技術の導入や製造方法の改善による収益力の向上を図る体制が組めていると良いのですが、経営資源が限られた中小企業の場合には、生産ラインの稼働を管理するのは操業担当の役割であることが多く、安全管理や投入量・産出量のモニタリング、入出荷の荷捌き、燃料や消耗品の補給などが優先されるため、技術開発的な視点からの取り組みはどうしても後回しになってしまいやすいのです。

このような状況が続いているとすると、現場は操業継続だけで手いっぱいになっていることから、たとえ技術開発の要請を伝えてもうまく行かないことが多くなります。現状の作業を如何に安全・円滑に行うか、が優先されてしまい、とても根本的な技術を深堀りして見直すところまでは辿り着かないのです。

このような場合にお勧めなのが、大学や研究機関とタッグを組んで行う共同研究事業です。企業からみれば技術開発案件ですが、大学からみればそれが研究テーマということになり、単純に研究者の頭数だけ現場に入る目が増えることから、今まで見過ごされていた改善対象が見つかったり、全く異なる技術を導入することで飛躍的に生産性を向上させるといった効果が期待できるからです。

そのような取り組みを行う際に気を付けたいのが、「技術開発について会社の立場で責任を取れる人」を必ず一人は配置しておくことです。前述のように、操業管理を担当する社員は技術開発的視点を持ちづらい立場にあるため、兼任させるとどうしても大学側から投げられたボールに正面から対応する仕事が二の次に回されやすくなります。そうすると、大学側は研究テーマを優先して取り組むようになり、データの取得や論文執筆ばかりが進んで会社には何のメリットも残らない、というような笑えない結果を招くことにもつながりかねません。

この点を担保することができれば、大学との共同研究は企業にとって収益力向上のために大変効果のある取り組みとなることが期待できます。さらに共同研究プロジェクトに動員されていた学生を採用することができれば、技術開発プロセスそのものを自社の知的資産に取り込めるため、さらなる投資効果につながることも期待できるのです。

技術開発に真摯に取り組み、収益力の向上を目指す経営者を、当社はいつも全力で支援しています。

 

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