働く人達が仕事を「上手くまわそう」から「もっと結果を出そう」に変わっていく組織が疑った常識とは?
「最近、何をやってもつまらなくて」
ある社長がプライベートの時、自分が本当に楽しめるモノになかなか出会えないという意味でおっしゃいました。
社長と同じように感じる方がいらっしゃいます。例えば会社で働く人達が「日々、なんとか上手くまわせればいいや」から「もっともっと大きな結果を出したい」と、一人、また一人と変わっていく流れを確立できた、もしくは現在進行形で得られている方です。
人は物事の好き嫌いを判断する際、その時の心境が深く関わってきます。
成功に飢えている人は成り上がり要素が盛り込まれたコンテンツを欲し、恋がしたいと考えている人は恋愛に関連した要素を望むように、我が組織は他組織に比べて圧倒的リードを広げていたいと願う組織のリーダーが求めるのは、他のコンテンツとは比較にならない程の完成度、もしくはそんな要素が盛り込まれているものです。
彼らには「どうしたら他組織と圧倒的リードをつけられるのか?」その「芯」が自分の中に確立されています。
そんな「芯」がブレていないコンテンツに巡り合えれば「そうそうそう、そうなんだよ~ この製作者はわかってるよね~」と激しく共感しますが、「おっ これは?」と一見、気になるコンテンツに出会えたとしても、その内容に「なんでそんな表現をしちゃうかな~」という芯に外れた要素が含まれていますと、途端に「これは違うな」と全てを楽しむこともなく、席を立ったり、捨てたりの途中下車をしてしまいます。
こういった関係は、テレビ番組制作者と視聴者の関係に似ています。
いくら番組制作者サイドが心血を注ぎ、その内容が面白く、興味を引くようにできたぞ!と自信満々でオンエアーしても視聴者が「この番組はおもしろいけど・・・この表現には問題があるんじゃないの?」また「そんなことを言っちゃイカンでしょ」「誰かを傷つける行動をしていいのか?」などと疑問を感じてしまいますと、支持してもらえません。
いくら喜んでもらおう、楽しんでもらおうとしていたとしても、違和感を感じさせてしまう要素に自らが気が付かなければ、逆に怒りをお伝えしてしまうことになってしまうのです。
当然そんな「他とは圧倒的に違う『芯』があるコンテンツ」は世の中にいくつも存在してたり、次々にポンポン生まれてくるわけではありませんので、冒頭の社長が残念がっているのはいわば「仕方が無い・・・」のかもしれません。
世の中に存在する企業には、長い間業績が停滞し続けしまう企業と、他社を差し置いてグングン伸びていく企業があります。
「我が社を大きく飛躍させたい」と願う企業のトップとしては後者でありたいものですが、さてその違いや差はどこから生まれてくるものなのでしょうか?
会社のマネジメント面に注目するといくつか違いがありますが、その違いの1つに挙げられるのは「社内で働く人達の考え方」です。
停滞してしまう企業で働く人達は「与えられた仕事をどうやったらうまく回せるか?」一見、真剣に仕事に向き合っているようには見えますが、大きな結果を出すことができません。彼らが求めるのは、表現が悪くなってしまいますがいわば「見てくれだけは良い、単なる現状維持行為」です。
一方、グングン伸びていく企業で働く人達は「どうやったらもっと大きな結果が出せるのか?」彼らが求めるのは、「泥臭く、みっともなくも大きな前進」です。一見「あの人は一体何がしたいんだ??」と見られがちですが「なんだこの結果は? どうやって出したの?」と驚かれるような今までにない結果を出すことができます。
組織のトップとしては、働く人達が「うまく回す」から「もっと結果を!」と変わっていってほしいところですが、何もせずとも自然にそうなっていくことはまずありません。組織内にそういった流れができあがるには、いくつかの工夫が必要になってくるからです。
これといった工夫が無いまま組織をつくった場合や、元ある組織に「ここは君に任せたからな!」リーダーとして任命された場合、そこのメンバーがどう動くのか?といいますと、それは残念ながら「上手くまわそう」の方が多くなってしまっていることでしょう。
ではどんな工夫をしたら彼らが「もっと大きな結果を出そう」という前進スタイルに変わっていってくれるのか?
1つ挙げますと、組織のリーダーが、常識と言われている事象にどれだけ疑問を持てるか?です。
組織にはその規模に比例して様々な人がいらっしゃいます。
何を一番優先すべきか?それぞれ個人ごとに考えは違いますし、同じ作業を効率良く短時間で完了させられる人もいれば、人一倍時間がかかってしまう人もいます。仕事の出来栄えや精度も十人十色です。
よって運が良ければ、組織内の人達の大半が「上手く回そう」としているのに「他の人よりもっともっと大きな結果を出してみたい」という逸脱した考えを持っている方が稀にいらっしゃいます。そんな人が組織に何人もいてくれるに越したことはありません。
さて、そんな言われなくともリーダーが「それよ!それ!」と「こう動いて欲しいんだ」というイメージを敏感に察知してくれて、行動に移せる人達とは一体どんな特徴を持った人達なんでしょうか?
ここで多くのリーダーが考えてしまいがちなのは
「日々の仕事を上手くまわそうというより、もっと大きな結果が欲しい!と動ける人達なんだから、彼らはきっと他の人より能力が高くて、何事にも気が付き、素早く動いてくれる人一倍ヤル気のある優秀な人達なんじゃないか?」です。
つまり 泥臭く、みっともなくも大きな前進 を自然体で行える人はきっと 優秀な人のはず という捉え方です。
しかし、組織内で働く人達が「もっともっと結果を!」と求める人達に変わっていく流れを上手に組めるリーダーはその常識自体を疑います。
「泥臭く、みっともなくも、大きな前進できる人は、本当に優秀な人なのだろうか?」
「別に人より優秀じゃなくても、できちゃう行為なのではないか?」
「そしてそんな人達は本当に、稀にしか存在しないのだろうか?」
「いや、もしかしたら実は我が組織内にもすでに何人か存在してるんじゃないか?」
さて、そんな常識を疑えるリーダーが次に執るステップはどうなることでしょう?
きっとこうなっていくのではないでしょうか?
「確かめてみたい」
「でも、今のままでは確かめることができない」
「う~ん、・・・何かが必要だ」
「じゃあこういうの創ってみたらどうだろうか?」
その結果
「あれ? やっぱり違ったかな?」
もしくは
「お? ホラやっぱり! 思った通りだった!」
貴方はいかがでしょうか?
世の中に定着してしまっている概念、考え方をそのまま鵜呑みにしていませんか?
そしてもし、貴方が他組織と大きな差を付けられるカギを探しているとしたら
そのカギは「いつか見つかるだろう」という遠いところにある物ではなく
「こんなところにあったの?」という身近なところにあるかもしれません。
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