成果を出す一つの方法
世の中にはさまざまな無料サービスがあります。皆さんが使っているものでは何があるでしょうか。例えば、LINEなどのコミュニケーションツールは多くの人が使っています。FacebookやInstagram、Twitterも同様でしょう。Googleも大半のサービスを無料で提供しています。
ウェブサービスの多くは広告収入や無料プランからのアップグレードでマネタイズ(収益化)しています。一方、私が関わるリアル店舗(小売、飲食、サービス業)ビジネスでも無料サービスは存在し、お試しやサンプルなどで初回利用のハードルを下げ、見込み客から顧客への移行を促します。
士業・コンサル業界でも無料サービスは当然あります。無料相談はその最たるものでしょうか。無料セミナーも数多く開催されています。クライアントからすれば、いきなり契約はかなりハードルが高く、どんな人がどんなサービスをやっているのかを知るため、またコンサル側は見込客との相性や、支援によって最大限の効果が出せるかどうかを見極めるためにも必要なプロセスだと思います。
さて、士業やコンサルのサービスに関しては、公的機関も無料で提供しています。私も専門家として登録し、様々な事業者のサポートを実施しています。特に創業時や経営状態が悪化した事業者は先立つものも少なく、公的支援が効果的な場合も多いと感じます。
ただし、無料の弊害も感じます。お金や人の問題など、喫緊の課題であれば大半の経営者は当事者意識もあり、前向きに計画を考え自発的な行動に移します。ところが、特に急ぎでもない場合は途端に優先順位が低くなります。無料だからとりあえず行ってみるか…のような感じでしょうか。
この優先順位の低さはあらゆるところに表れます。約束の時間を忘れていたり、一緒に考えた施策をまったく実施しなかったり、次回までの宿題に手を付けていなかったり…この状態が続けば、お互いにムダな時間となります。
加えて、無料だからと専門家の方も適当な支援で終わることもあるそうです。支援機関や経営者からよく話を伺います。お互いにこの状態だと、何のために支援を行っているのかわかりません。支援の原資は「税金」なのです。
そもそも公的な支援では、多くの場合、有料であれば求められて当然の「成果」が求められていません。これではお互いに適当になるのも仕方がない部分があるでしょう。
成果を出すには、「覚悟」が必要だと私は思います。覚悟は成果に責任を持つことであり、責任はすべてを自分事として受け止めることです。この一つの方法が「サービス有料化」「有料サービスを使う」ことです。何もかも無料では絶対に誰も責任を持ちません。逆に甘えが生まれます。何も成果は生まれないと言っていいでしょう。ダラダラと時間が過ぎるだけです。
経営者の皆さん。常に覚悟を持った経営を行いましょう。何かに依存した経営では、残念ながら成果は生みだせません。本当に成果を求めるのならば、正当な対価を払ってサービスを利用することも選択肢に入れましょう。お互い本物の「覚悟」で飛躍的な成長が見込めます。
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