溜まる見積と遅れる工事

さて今回は、「溜まる見積と遅れる工事」です。
秋は修理や工事をする方が1年で一番多くなる時期です。
暑い夏場や、寒い時期はお客様も頼むのを控えるからです。
あなたの工事店も、きっと引き合い、工事依頼も多くなっているのではないでしょうか。
先日、弊社の支援先工事店社長から、
「忙しすぎて見積提出が遅れる、工事も遅れるから自分も現場に出ている。」
嬉しい悲鳴?をうかがっています。
もう、ほぼ直接受注だけで毎月売上を上げることの出来るレベルの工事店代表さんです。
確かに受注や毎日工事があるのは良いことです。
なければ、手の打ちようがないからです。
でも、代表であるあなたが、自分のペースを崩して、度を越えて、しんどい事とは違うと思うのです。
そもそも、直接受注で自社が元請けなのですから、工期待ったなしの下請工事時代と違い、本当は自分でコントロールすることが可能なわけです。
にもかかわらず、忙しすぎる原因は何でしょうか。
それは、忙しいからと言って、見積を先延ばしにしたり、早く施工してあげようと工程をどんどん詰め込むから。
例えば、見積依頼があったとしても、
「ちょっと忙しいから、出来たらこちらから連絡します。」
そう答えていること、ありませんか?
ただでさえ、忙しいところに見積依頼があれば、こう言うしかないかもですが、そもそも忙しいわけで提出期日のない見積なんて、大体提出が遅れますよね。
お客様に、「いついつ持ってきます。」と次回見積報告予定日を決めていない。
下請時代は、提出期日があったはずですよね。
なので必ず間に合わせる。
自分が直接元請だと自分の都合になる反面、期日を決めなければ、ずるずる遅れるとこありませんか?
お客様からの催促電話が鳴ったら、ひと月も経っていた、なんてことに。
人員豊富ではない工事店では、代表が何から何まで自分でやることが多いと思います。
思いますが、もう下請業者でないわけです。
上手く段取りする、今までとは違う、自分のスケジュール管理力を上げる必要があります。
それが出来ないと毎日毎日、目の前の雑用に追われ、肝心な見積作成が進みません。
工事が遅れているから、自分も現場に応援に出ている。
これも、別に下請仕事をしているわけでなく、自分で作った工事工程上で行なっているはずです。
修理改修では思わぬ追加や変更はもちろんあると思います。
天気の続かないことも原因ですが、あくまで自分で作った工程ですし、別の要因で工事が遅れることもあるでしょう。
でも、そもそも元請けで請けた仕事ですから、お客様に工事の遅れをちゃんと伝えればいいだけです。
もうひとつの原因は、受注した工事を出来るだけ着工できるよう、せっかく注文いただいたお客様をお待たせしないように、無理に工事を詰め込むから、無理が生じて余計自身が忙しくなる。
今の従業員や、協力工事先は限られています。
その施工能力が限られるわけですから、今の工事、次の工事が終わらない限り、どんどん着工が遅れることは仕方がないことです。
でも、台風などの緊急対応以外、別に生活に今すぐ支障がない修理や工事だったら、ちゃんと理由をお客様に伝えて待ってもらう工期にすること。
たとえそれが、2か月先、3か月先でも、スグ出来ないものは出来ないのです。
大企業だって、コロナや戦争の影響で、人気新車の納期が1年とか5年とかになっています。
ましてや職人不足が今の日本です。
お客様にちゃんとお話して、工事を待ってもらうことは、元請工事店として、間違いのない修理工事を提供するために必要なことです。
自分が忙しいからとか、お客様にイイ顔すればするほど、かえって自分自身に余裕が無くなり、もっと忙しく、ストレスが溜まることを知ってほしいと思います。
「溜まる見積と遅れる工事」
いかがでしょうか。
下請じゃない元請け工事店に移行するときの、考え方の大きなポイントになると思います。
直販元請け化後の営業施工の方法は、現役工事店代表の村松は具体策としてお伝え出来ます。
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