黒字決算でも現金がない経営者が考えるべきこと!
「我が社の決算は毎期黒字なのですが、なぜか現金が思ったほど残っていません。
このような状態で、お金の有事にどのように備えてゆけばよいのか、皆目見当がつきません。どのような対応をしていけばよいのでしょうか?」──とある製造業の経営者の方からのご相談です。
「もしかして、税金を払うくらいなら経費として使われてきたのではないでしょうか?」と質問させていただくと・・・
「はい。その通りです。税理士にも、税金を払うくらいなら経費にしてほしいと言っていますが、それが原因なのでしょうか?」とのご回答をいただきました。
税金を払うくらいなら、経費として使いたいと考えておられる経営者の方が多いのです。そのお気持ちは十分に理解できるのですが、税金を支払った後に残った利益が現金の原資となりますので、残念ながら税金をちゃんと支払わないと現金は増えません。
我々中小企業には義務付けられていませんが、是非とも顧問の税理士や会計士に「キャッシュフロー計算書」を作成してもらってください。キャッシュフロー計算書をご覧いただければ、私がお伝えしていることがご理解いただけるはずです。
キャッシュフロー計算書は、期首からどのように現金が出入りしたのか、期末の残高はいくらか、を計算するための会計書類です。現金の変動要因がわかるように、ある一会計期間における現金の変動を、「営業活動によるキャッシュ・フロー」・「投資活動によるキャッシュ・フロー」・「財務活動によるキャッシュ・フロー」に区分して表示することになっており、3つに分けて現金の流れを把握することで、現金の増減理由を明らかにすることができるようになっています。
最初に、「営業活動によるキャッシュ・フロー」ですが、主に本業の営業活動によって生じたキャッシュの増減を示します。税引き前当期利益に減価償却費を加えたものから、売掛金や受取手形のような売上債権は現金で回収した分をプラス、買掛金や支払手形のような仕入債務は現金で支払った分をマイナスします。給料や経費などの支出も、現金で支払ったかどうかでプラス・マイナスします。受取利息の受取額をプラス、支払利息の支払額をマイナス、法人税等の支払額をマイナス、などを加減し、最終的な営業活動によるキャッシュ・フローの合計を算出します。
重要なので繰り返しますが、税引き前当期利益に減価償却費を加えたものから、現金の出金をマイナス、入金をプラスすることで、本業の営業活動によって生じたキャッシュの増減となるのです。
このため、如何にして利益を獲得していくのかが問われるのです。
当然のことですが、適正な利益がなければ、企業として存続することさえも難しくなります・・・
「とにかく稼いで、税金を納め、手元現金を厚くする」ことが王道であり、そのためにどのような経営をしていくのかを真剣に考えましょう。
「黒字決算でも現金がない」ということは、税引き前当期利益に減価償却費を加えたものから、現金の出金をマイナス、入金をプラスしたものから、借入金の返済等をおこなった残高が少ないということです。
経営者には「ピンチをチャンスに変える!」ことが求められています。
手元現金が潤沢になければ、この混沌として先の見えない時代を乗り切ることはできません。
これまでも、オイルショックやバブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災など、さまざまなピンチがありました。その危機を乗り越え大きく成長した企業は、多くの企業がピンチで苦しんでいる中、「潤沢な手元現金」と「用意周到に準備した戦略」を展開することで、割安になった経営資源を活用して、短期間で飛躍的に業績を伸ばしていったのです。
とはいうものの、実際にどうしていけば良いのか?
「潤沢な手元資金」と「用意周到に準備した戦略」で、ピンチをチャンスに変えるといくら意気込んだところで、掛け声だけでは何も変わりません・・・
そんなことは分かっている!!!とお思いでしょうが、実際にピンチをチャンスに変えるための準備、戦略を実践している経営者はごく一部だけというのが現実です。
「ウチは儲かっていないから、潤沢な手元資金は無理!」と、どこか他人事で最初から諦めている経営者がいかに多いことか・・・本当に残念なことです。
さらに中小企業が大手企業と渡り合っていくには戦略が不可欠であるにもかかわらず「用意周到に準備した戦略」と言われても、なんとか顧客ニーズに応えるのが精一杯で、戦略なんて考えたこともない!」と思考停止になっている経営者がとても多いのです。
逆に、「潤沢な手元資金」と「用意周到の戦略」をきちんと準備することができれば、大手企業と戦っていけるようなピンチをチャンスに変える企業にあなたの会社も変身可能だと断言できます。
「潤沢な手元資金」を確保するとともに、「用意周到の戦略」を万全の体制で準備することにより、ピンチをチャンスに変える社内体制構築と仕組みをつくることで、盤石な財務基盤を構築してみたいと思いませんか?
少しスパルタな感じを受けられるかもしれませんが、弊社セミナー (https://www.jcpo.jp/archives/61710) では「潤沢な手元資金」を確保するとともに、「用意周到の戦略」を万全の体制で準備することにより、ピンチをチャンスに変える社内体制構築と仕組みをつくる次の5つの方法について理論的に解説しています。
✅資金繰りとは、まったく違う。社長が押さえるべき重要ポイント
✅足りなくなってからでは間に合わない! 先手が絶対条件
✅社内資産や〇〇からお金をつくりだすコツ
✅一石二鳥の銀行対策で、取引先開拓を実現する
✅安全で資金的にも有利な「次のビジネス」をどうつくるか…
この仕組みを導入することにより「潤沢な手元資金」を確保し、「用意周到の戦略」を万全の体制で準備し、ピンチをチャンスに変える企業に変えていくことが可能になります。
その中核となるノウハウ…「銀行を利用して、手元資金を圧倒的に厚くするとともに、用意周到の戦略をきちんと準備するための進め方とロジック」の概要を余すとこなくお伝えするセミナーとなります。
全国の経営者の方々から「儲からないので、潤沢な手元資金を考えたことがない私でも、やるべきことがイメージできる」「これならピンチをチャンスに変えることができるはずだ」とご好評をいただいております。
あなたは、経営者としてどのように「潤沢な手元資金」を確保し、「用意周到の戦略」を準備していきますか?
ご興味のある経営者の方のご参加をお待ちしております。
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