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儲かる異分野との付き合い方

SPECIAL

オルタナティブ経営コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

カーボンニュートラル、SDGs、サステナビリティ、サーキュラーエコノミー、社会的インパクト評価などへの対応を通じた現状打破と成長のための対案の構築と実践(オルタナティブ経営)を指導する。主な実績は、増客、技術開発、人財獲得、海外展開に関する戦略の構築と実現など。

事業に携わっていると、ときに全く予想もしない方角から問い合わせを受けることがあります。昭和の昔であれば、多くは人を介した問合せであったことから、それなりの準備や段取りをしながら対応できたものが、インターネットの時代になって誰からでも簡単にアクセスされるようになったことから、時にこちらの想像を絶するような問い合わせに対応しなくてはいけない場面も出てきています。

全くの異分野同士の協力関係が実際に大きなビジネスとなった事例もあちこちで出てきています。通信事業者と肥料メーカーが組んで事業の最適化を成功させたり、廃棄物処理事業者と化学品メーカーが組んで再生資源活用を実現したりする事例は珍しくもなんともなくなってきました。

他方で、営業最前線にいるスタッフの忙しさは必ずしも緩和されたわけではないため、どこの馬の骨か分からない相手からのコンタクトについては、警戒感も手伝って必ずしも歓迎しない対応を取ってしまうことも少なくないようです。チャットボットに任せきりにしたり、問い合わせメールが半月近く放置されたり、中にはわざと遠隔地の事業所から回答させたりする例も見受けられます。

放置された方としては、当然ながら「だったら他社に当たるから良いよ」と言う反応になります。それが実は宝の山になったかもしれないのですが、さしあたり責任業務を優先させるスタッフの対応としては致し方ないところがあります。

経営者的視点から言えば、異分野であろうとそうでなかろうと、事業を発展させるための連携協力は基本的に歓迎すべきもの、のはずです。スタッフにもそれを徹底させたうえで、異分野からのコンタクトについては以下のような整理を明示しておくことで、無用な機会損失を避けることができます。

① 異分野からの接触について、明確に担当者を決めておく
② 判断基準・決裁基準を明らかにしておく。
③ 協力に関する進め方をあらかじめ検討しておく。

このうち接触段階の対応については、聞いたこともない会社の、聞いたこともない人からかかってきた突然の電話を見極める役回りについて、拙速な対応を予防する意味からも、ある程度ベテランの社員を頼りにするのが良いでしょう。他方で、協力段階において全くの異業種との協力関係が醸し出す創造的な取り組みについては、創造性を発揮する意味で若手社員にも挑戦のチャンスが与えられてしかるべきです。

そうなると、「判断基準・決裁基準」のあり方がポイントになってくることがお分かりいただけると思います。鉄板の原則として「儲かる話かどうか」と言う基準がありますが、これに加えて「経営理念に適合しているかどうか」「企業の成長に資するかどうか」など、経営者が日頃から優先させている判断基準があればそれを踏まえた基準を作っておくことが重要です。

発展段階の企業においては、なかなか想像力が働かない事案かもしれませんが、他方で企業が成長すればしただけこれまでとは違う分野・業界の方々との接触は増えてゆくことになります。ある日突然全くの別分野から問い合わせが入ってびっくりしないように、日頃からしっかりと基準を作っておくことで、天の配剤とも言える異分野協力の機会をしっかりとモノにすることができるのです。

異分野との協力にも進んで対応しようとする経営者を、当社はいつでも全力でサポートしています。

 

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