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副業人材の活用法

SPECIAL

オルタナティブ経営コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

カーボンニュートラル、SDGs、サステナビリティ、サーキュラーエコノミー、社会的インパクト評価などへの対応を通じた現状打破と成長のための対案の構築と実践(オルタナティブ経営)を指導する。主な実績は、増客、技術開発、人財獲得、海外展開に関する戦略の構築と実現など。

最近、大手企業などで終業後や週末の副業を認めるところが増えて来たようです。でも中小企業にとってこれが新たな人材獲得のチャンスであることを認識している中小企業経営者はまだあまり多くないかもしれません。

他方でテレワークの推進により、リモートで仕事を発注したり進捗を管理したりするノウハウや、それをサポートするアプリの導入などは、コストがさほど高くないこともあって中小企業でも実装が進んできたように認識します。

中小企業の場合、仕事をパッケージで切り出して下請けに丸投げするという対処法があまり一般的ではないせいか、なかなか認識も広がらないのですが、テレワークの業務管理を介した副業人材の活用は、人手不足に悩む中小企業にとって福音ともいえる恩恵をもたらしてくれる可能性があるのです。

ポイントは、終業後と週末で捌き切れるだけの仕事量を的確に切り出して発注する仕組みがあるかどうかにかかってきます。そこさえ担保できれば、あとは複数の担当者にそれぞれ仕事を割り振って進捗を見ておけばよいだけ、という体制を組むことが可能になります。

複雑な見積もり計算やたまったバウチャーの処理など、パッケージで投げられるタイプの業務をこなすためには、この制度はうってつけだと言えます。高い専門性や知識を求められる仕事を、経験値の高い正社員を動員せずにスポットでこなせるメドがつくからです。

同様のメリットを得られる可能性は産休後期の女性キャリアスタッフについても言えるかもしれません。もっともこちらは育児負担などもあり、業務に参画できる機会は副業社員に比べると若干限られるかもしれません。それはそれで発注する業務量の調整などができるようであれば、副業人材と並んで新たな人的資源として期待できる要素は小さくないと思います。また、「いつまで働けるか」がしっかり決まっている点をメリットとして活用する雇い方もありうるかもしれません。

このように多様な働き方が一般化するプロセスにおいては、それまでのシステムとの調整に必ずある程度の時間が必要になります。今は言うなれば事務調整が進んでいる段階であると整理できると思われます。

その中でまず気になるのが社会保障関係です。副業人材に対する社会保険や労災保険です。従たる副業が一般社員の4分の3以上(一般社員の所定労働が40時間であれば30時間以上)の働き方になる場合は、本業に加えて副業の会社でも社会保険に加入することになります。保険料は二つの会社で得られる給与額を合算した金額で按分されます。個人事業種として働く場合には該当しないことになりますが、勤務者側に確定申告等の別な手続きが発生することになります。

というわけで、リモートでできる仕事をパッケージで切り出すことができれば、かなり手軽に副業人材を使うことができるのです。新たな機会への取り組みとして、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

人材活用について可能性の追求を続ける経営者を、当社はいつも全力で支援しています。

 

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